栄養豊富なスプラウトを自宅で手軽に

(写真右)奥がカイワレダイコン、手前はブロッコリースプラウト。(写真左)レッドキャベツスプラウトとマスタードスプラウト。撮影:渡辺七奈
土を使わず室内で簡単に栽培できるスプラウトは、一本一本に栄養素がギュッと詰まった健康野菜。家にある容器を利用して、食べたいスプラウトを食べたいだけ、どっさり作りましょう。園芸家の深町貴子(ふかまち・たかこ)さんが、家にある容器を使う手軽な方法を教えてくれました。

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スプラウトは野菜やマメ類、穀類などの発芽直後の新芽のこと。種子のときには存在しなかった栄養成分を作り出すなど、これからどんどん成長するための力を蓄えた状態です。タネや成長した野菜顔負けの豊富なビタミン類や酵素を含み、さまざまな疾病予防効果があることから、手軽で新鮮な食材としてはもちろん、健康機能性が高く注目されています。
今月は家にあるキッチン用品などを利用して、室内でスプラウトを栽培します。栽培のコツを覚えれば、水きりバットのような大きな容器でどっさり作ったり、一つの容器で数種類をいっしょに栽培したり、食べたい量や好みに合わせて、いろいろなスプラウトが栽培できます。
大きな容器でたくさん栽培するときは、混み合うと通気性が悪くなって腐ったり倒れたりするので、マスキングテープで仕切って畦道(あぜみち)のような空気の通り道を作りましょう。また、手で直接タネを触らない、容器を除菌する、毎日水を取り替えるなど、清潔に扱うことも大切です。18℃前後の温度を保てば、タネまきから1週間程度で収穫できます。

■成長した野菜より栄養素が豊富

カイワレダイコンの辛みはイソチオシアネートという酵素で強い除菌作用を持つ。ビタミンCも豊富。ブロッコリースプラウトの辛みはスルフォラファンというファイトケミカルの一種で、疾病予防効果がある。カルシウム、ミネラル、食物繊維も豊富。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2016年1月号より

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