秋花壇のダリアを120%楽しむために

燃えるような緋赤色の八重咲き種‘熱唱’。栽培条件や栄養状態によって、大輪種並みのボリュームに。セミカクタス咲きと呼ばれる花形で、花弁の先が細くとがる。撮影:田中雅也
その深い色合いと色調豊かなグラデーションにファンが多いダリア。今回は秋花壇のダリアにまつわる疑問を、園芸研究家の小黒晃(おぐろ・あきら)さんに

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■9月はダリアが一番美しい季節

春植え球根の定番のダリアですが、秋には開花株が出回ります。苦手な暑い夏を越して体力を消耗したダリアとは対照的に、11月ごろまで力強く花を咲かせる様子は、秋に出回るダリアならではのものといえるでしょう。




■極小輪から中輪のダリアを花壇に

鮮やかな秋のダリアは、夏の暑さでくたびれた花壇を生き返らせる存在だといっても過言ではありません。花径が30cm近い大輪のダリアも魅力的ですが、その迫力からほかの草花とは組み合わせにくいもの。今回は主に花径が15cm程度までの極小輪から中輪のダリアを使って、花壇を彩るコツを紹介します。これから涼しくなるにしたがって、さらに花色が際立ち、存在感が増すダリア。ぜひ花壇に加えてみてください。

■秋花壇のダリアを120%楽しむQ&A

Q 花が蕾のまま落ちてしまいます。
A 肥料不足が原因です
ダリアは次々と花を咲かせるため、庭植えの場合も開花中の追肥が欠かせません。9月に植えつけた場合は、10月ごろに植えつけ時と同様の肥料を規定量施しましょう。
Q 1つの花はどのくらい咲き続けますか?
A 1週間ぐらいです。
ダリアは次々と花を咲かせますが、1つの花は1週間程度で枯れてしまいます。花がらは、タネをとる場合を除いて、早めに摘み取りましょう。花がらをそのままにしておくと、病気の原因になるほか、株が消耗し、次の開花に悪影響があります。
Q タネができてしまったのですが?
A ぜひ採種して翌年まいてみましょう。
タネまきの適期は翌春です。タネをまくと、その年の秋には花が見られます。とったタネは紙袋などに入れ、湿気を避けて保存しておきます。
自分で受粉・交配させてみるのもおすすめです。ダリアは花色、花形が非常に豊富。思いどおりの花を咲かせるのは難しいですが、どんな花が咲くか、想像をふくらませるのは楽しいものです。タネができない品種もあるので、注意してください。
※テキストでは、小黒さんオススメのダリアの品種や、花壇の仕立て方アイデアをご紹介しています。合わせてお楽しみください。
■『NHK趣味の園芸』2015年9月号より

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