菜の花パワーで冬にたまった老廃物をデトックス

春色ちらしずし 撮影:砂原 文
春の足音が聞こえる3月。冬にたまった老廃物や毒素は春先のうちに取り除き、新しい季節を笑顔で迎えましょう! 国際中医薬膳師のナガタ ユイさんのこの時期イチオシの食材は菜の花。菜の花は体内に滞っている老廃物などを解毒し、エネルギーや血液の巡りをよくする効果がみられます。各種のビタミンやミネラルを含み、特に鉄分は豊富なので貧血気味の人にはおすすめだと言います。そんな菜の花をつかった春色ちらしずしをナガタさんがつくりました。

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新芽が出る“木(こ)の芽(め)時”は、日々温かさが感じられ、心も体も活動的になるときです。ただ、イライラしたり落ち込んだりと、気持ちが不安定になりがちで、一年でいちばん体調をくずしやすい時期でもあります。冬の体力温存で蓄積モードの体から、春の活動モードへ徐々に切り換えましょう。
春を迎える体にするため、まず滞っているエネルギーを巡らせ、冬にため込んだ老廃物や毒素を出すことが必須です。その手助けをする食材が“菜の花〞。独特の苦みと香りが特徴で、血液の流れをよくしてデトックス効果を促し、冬眠中の体を起こしてくれます。
ふだんはおひたしや炒め物と、少々渋いメニューに登場する菜の花を、今回は彩り鮮やかなちらしずしにしました。ご飯がほんのりオレンジ風味なのは、すし酢にみかんジュースを加えたから。みかんも胃腸の働きを整えてエネルギーの巡りを潤滑にし、爽やかな香りは気持ちを穏やかにしてくれます。
春といえば山菜類。菜の花と同じ解毒効果がみられるので、好みの山菜をちらしずしに加えるのもおすすめ。「春には苦みを盛れ」といわれるように、旬の食材は、そのときに最適な状態に体を整える力がありますね。
※つくり方はテキスト『きょうの料理ビギナーズ』2015年3月号に掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2015年3月号より

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