寒締めホウレンソウの作り方

収穫前に寒さに当てることで、葉が分厚くなり味がよくなる。
寒い時期に出回る寒締めホウレンソウは、甘みが多いことで知られています。家庭菜園での寒締めホウレンソウの作り方を恵泉女学園大学人間社会学部教授(生活園芸、野菜園芸学)の藤田智(ふじた・さとし)さんに教えてもらいました。

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寒締めホウレンソウは、寒さから身を守るために葉が分厚くなって波打つのが特徴。凍結を防ぐために葉に送り込まれる水分量が減り、その分糖度が増すので、甘みが強く、おいしくなります。雪の少ない産地では、ビニールハウスで温度管理しながら育てたホウレンソウを、収穫前にハウスの入り口や両サイドを開けて5℃以下の低温に10日間以上さらし、寒締めにします。これを家庭菜園スタイルにアレンジしたのが次のやり方です。
タネまきは通常の秋まきと同様、10月下旬までに済ませます。生育の初期は露地で育て、11月中〜下旬になったら穴あきのトンネルシートをかけます。間引きや追肥のタイミングは通常どおり。12〜2月の厳寒期に10〜15日間トンネルを開けて、寒気に当てたうえで収穫します。寒さで傷まないように、トンネルを開けるまでにしっかりとした株に育てておくことがポイントです。
■『NHK趣味の園芸』やさいの時間2015年2月号より

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