シワ、ぽっこりおなか……姿勢の崩れで進むさまざまな老化

イラスト:竹永絵里
同い年なのに老けて見える人と、若く見える人がいます。見た目の年齢を決める重要な要素は「姿勢」。歯科医師の宝田恭子(たからだ・きょうこ)さんによると、姿勢は、体形の崩れはもちろん、顔や口内の老化にも深く関わってくるのだとか。詳しく伺いました。

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人の姿勢をつくるのは、仕事や家事など、ふだん繰り返し行っている生活動作。日常生活の姿勢が悪いと、せっかく正しい座り方や立ち方をマスターしても、知らず知らずのうちに首が前傾し、猫背姿勢に戻ってしまいます。正しい姿勢では、首がきちんと反ってアーチができ、背骨に本来あるべきS字湾曲もできて、骨盤も正しい位置におさまります。日頃から正しい姿勢を意識し、崩れたらこまめにリセットする習慣を身につけることが大切なのです。

■老い1:シワが増える

広頸(こうけい)筋がゆるむことによって口角が下がり、首のシワや顔の輪郭のたるみが進行。顔が下向きになれば、重力によって頰が垂れ落ち、ほうれい線が深く、長くなります。

■老い2:そしゃくしにくい

姿勢が悪いと、安静時空隙(くうげき)がなくなって常に上下の前歯が触れ合う状態になりがち。前歯を使ってしまうため、奥歯でしっかりかめず、早食いや、水で流し込むようになりがちに。

■老い3:飲み込みにくい

ものを飲み込むときは、舌の付け根の奥にある筋肉が働きます。顔が下を向いた姿勢のままでは、この筋肉が十分に機能しにくくなり、飲み込んだものがつかえやすくなります。

■老い4:おなかがぽっこり出る

猫背姿勢で座ると、おなかはぽっこり出た状態に。この姿勢が習慣化すると脂肪がつきやすくなり、くびれのないおなかのままになります。
※テキストでは、正しい座り姿勢と立ち姿勢、そして姿勢をリセットするエクササイズを紹介しています。
■『NHKまる得マガジン 口元エクササイズで若々しく!』より

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