パッティングは練習次第で限りなくプロの技術に近づける!

撮影:渡辺義孝
スコア100の壁を乗り越えたい人のための番組『趣味Do楽 今さら聞けない! ゴルフの基本 〜100を切りたいあなたに〜』。レッスンはパッティングからスタートします。ラウンド中、最も多く打つショットは、パッティングです。ということは、“最もスコアを縮めやすいショット”といえます。また、全ショットの中で、最もプロの技術に近づけるショットです。パッティングの上達が、あなたのゴルフを劇的に変えてくれます! 講師は日本女子プロゴルフ協会(LPGA)副会長を務める伊藤佳子(いとう・よしこ)さんに、プロゴルファーの大山志保(おおやま・しほ)さんが出演、生徒は俳優の阿藤快(あとう・かい)さんです。

* * *

伊藤 パッティングの上達は、実はスイングの基本作りに非常に役立ちます。また、スコアメイクにも大きな効果を発揮するんです。
阿藤 えっ、そうなんですか?
伊藤 阿藤さんは、プロのようにドライバーで300ヤード飛ばしたり、7番アイアンで180ヤード飛ばせますか?
阿藤 いやいや、いくら私のカラダがデカいからといって、無理ですよ。
伊藤 ところが、パッティングであれば、プロと同じ距離を飛ばせます(転がせます)。30ヤードや40ヤードのロングパットであっても、プロと同じ距離を転がせます。ということは、技術を磨いていけば、プロに勝てるチャンスがあるということです
阿藤 なるほど、おっしゃる通りですね。
大山 “パット・イズ・マネー(※)”という言葉もありますからね。
阿藤 とはいうものの通常のゴルフレッスンは、今回のようにパッティングからは始まらないと思うんですけど……。でも、プロを信じてついていきます。よろしくお願いします。
伊藤 では阿藤さん、早速カップに対して構えてみてください。ちなみにここからカップに対してはストレートなラインですから、カップに対してストレートに構えてください。
――阿藤、構える
伊藤 うーん、思っていた通りです。やはり阿藤さん、正しく構えられていませんね。
阿藤 えっ、そうですか?
伊藤 実はスイング(ストローク)において、正しく構えるということは、とても重要なことです。正しく構えられないと、狙ったところにボールを運べません。狙ったところに運べないから「手をこねるなど小細工する→スイングが崩れる」という負の連鎖が起こります。
※パット・イズ・マネー――プロゴルファーが賞金を稼ぐには、パッティングが明暗を分けるという格言

■大山志保プロのストローク軌道は?

私は、ヘッドをまっすぐ引いてまっすぐ振り出す、「ストレートの軌道」でヘッドを動かしません。かといって完全な「インサイド・インの軌道」でもありません。ボールの前後10cmの部分はヘッドをストレートに動かし、それ以上になるとインサイドに動かす、インサイド・ストレート・インの軌道です。
狙った方向にヘッドを出そうとするがあまり、バックスイングでヘッドをストレートに引き、そこからまっすぐ振り下ろして、フォロースルーもまっすぐ振り抜く“ストレート・ストレート”の軌道でストロークしがちですが、ヘッドをストレートに動かそうとすると、肩は正面から見て上下に動かす形になります。この動きは、手打ちになりやすく、かつカラダの上下動が起こりやすく、正確な軌道を描けません。
私は肩をタテに動かさず、少し横にラウンドさせて動かします。そのように動かすことで、インサイド・ストレート・インの軌道になります。
また、アドレス時の体重配分は左足60対右足40です。そして足の加重する部分は、土踏まずから拇指球(ぼしきゅう/足の裏側、親指の付け根あたり)にかけてです。

※テキスト『趣味Do楽 今さら聞けない! ゴルフの基本 〜100を切りたいあなたに〜』では、パッティングの構え方、グリップ、打ち方から練習方法まで、写真入りで詳しく解説しています。
■『NHK趣味Do楽 今さら聞けない! ゴルフの基本 〜100を切りたいあなたに〜』より

NHKテキストVIEW

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