「芸能界のグルメ王」渡部建に習うハズさない店の見つけ方

渡部流 いい店の見つけ方教えます。
『渡部流 いい店の見つけ方教えます。』
渡部 建
文藝春秋
1,404円(税込)
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 「芸能界のグルメ王」と呼ばれるアンジャッシュの渡部建氏が、『芸能界のアテンド王が教える 最強の店77軒』、『芸能界のグルメ王が世界に薦める! 東京 最強の100皿』に続いて出版したのが、本書『渡部流 いい店の見つけ方教えます。』です。

 東京のみならず全国各地を食べ歩いている著者が日々の食べ歩きを綴ったブログ「わたべ歩き」は、月間アクセス数250万超え。しかし本書ではそのブログにも出していないという、すべて2015年以降にオープンした新しい店を初出しで紹介。さらにタイトル通り、渡部流の「いい店の見つけ方」を伝授しています。

 本書によると、東京では年間2万軒以上の店がオープンしているそうで、その中から選び抜いた80軒を、それぞれ「コンセプト店」「コスパ店」「東京初出店」「日本初上陸店」「独立店」「移転店」「名店の支店」「「食べログ」では見つけにくい、いい店」の8つのポイントに沿って紹介していくスタイルとなっています。このポイントこそがいい店探しには欠かせないそうで、渡部氏は「これに従って店を選んでいくとほぼハズしません」(本書より)と、絶対的な自信を見せています。

 また本書には、いい店探しにあたっての7つの「渡部のウラ技」コラムも掲載。その中で渡部氏はまず「今の時代、情報のスピードは口コミ、ネット、雑誌、テレビ」と順序づけ、その理由を「まず口コミで広がり、それがネットにアップされ、雑誌が気づき、それからテレビが取り上げる」としています。その口コミを拾うのに活用しているのはSNS。ツイッターやフェイスブックを見ていると、自分にとって信用できる情報がわかるのだそうです。

 ネットで「食べログ」なども見るそうですが、総合点が高いという理由でその店を選ぶことはなく、自分の好みと合う人を見つけて、その人のレビューや点数をチェックするなどしているのだといいます。しかし、そういったリサーチをかけながらも、彼自身の本当の店選びコンセプトは「直感」だといい、「いろいろな情報の中で、心が動く何かがあるかどうか」(本文より)を判断基準にしているのだそうです。

 本書は店探しハウツー本として楽しむこともできますが、店をコンセプト別に紹介するにとどまらず、「予算別索引」「50音順索引」「ジャンル別索引」と、各方向から店探しができるようになっているので、レストランガイドとしても活用しやすい1冊といえるでしょう。

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