女性は誰しもセックスに溺れる可能性を秘めている?
- 『モンスターウーマン ~「性」に翻弄される女たち (宝島社新書)』
- 大場 真代
- 宝島社
- 832円(税込)
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近年、女性読者を対象としたセックス関連本や女性誌でのセックス特集が人気を集めています。女性が性に対してあけすけになっている表れかもしれませんが、その一方で、現代女性のセックス事情に詳しいフリーライターの大場真代さんは自著『モンスターウーマン』で、ここ最近は「これまで見えなかった、女性が抱える『心の闇』が浮き彫りになってきています」と指摘しています。同書では、セックスに翻弄され、闇を抱えている女性たちを「モンスターウーマン」と定義し、彼女たちの性行動や性意識の実情をインタビュー形式で数多く紹介しています。
例えば、セックスのためにたくさん食べて太っている女性。一般的に女性は、男性が考える基準より痩せたがる傾向にあります。しかし、その女性は男性のため、抱き心地や背中、二の腕の肉の付き具合を計算しながら、わざと太るのだといいます。
「自らの肌質を''マシュマロ肌''という彼女だが、実際にハリつやがよく、内面からも瑞々しさが溢れている。彼女は、セックスをするために食べ、太り、セックスをすることによりこの肌質や肉質を手に入れているのだ」(本書より引用)
また同書では、自分の肌をキレイにするために、付き合った男性の精子を必ず飲むという女性も紹介。その女性は、精子を飲む理由についてこう漏らします。
「迷信だっていうのは頭ではわかってるつもりなんですけど、やっぱり飲むと肌の調子がいい気がするんですよ。お化粧のノリがいいというか、肌のキメが整うというか。この年になると疲れが肌にすぐ出てきちゃうようになってきましたし、これくらいで肌がキレイになるんだったら高い化粧品買わなくてすみますしね」(本書より引用)
さらに、日本各地に現地夫を持つキャリアウーマンの話も掲載されています。札幌に一人、仙台に一人、静岡に一人、大阪に二人、博多に二人と、主要都市に必ず一人以上"'現地夫"'を持つ彼女は、その作り方を語ってくれています。
「赤提灯や居酒屋は論外。女一人の飲み歩きは必ずバーです。(中略)おすすめはバーテンダーが一人でお店をまわせるくらいのサイズ感で、女性ひとりでも受け付けてくれる懐に広さがありつつ、常連と一見の客が半々くらいのバー。値段設定は安すぎず高すぎず、雰囲気は気取らずくだけすぎずだと良いですね」
同書で紹介されるモンスターウーマン達は、一見遠い存在であるかのように思えます。しかし、大場さんは「女性は誰しもモンスターウーマンになる要素を秘めている」(本書「あとがき」より)と指摘しています。
なお、同書に登場する女性たちはスタイルが良く、美人な人が多く、外見からはモンスターウーマンであると判断できない人ばかりだそうです。だとするならば、あなたのすぐそばに、モンスターウーマンがいても不思議ではないのです。