K-POPのコンサート、日本で楽しむと韓国の10倍高い?

　一時のブームも落ち着きを見せ、さらに竹島問題が追い打ちをかける形で、いまや下火も囁かれ始めたK-POP。この夏は兵庫県豊岡市で行われる予定だったイベントが直前で中止となり、山梨で行われる予定だったイベントも無期限延期に。いずれもチケットの販売不振が原因と言われ、もともと地方で行われることの少なかったK-POPイベントは、東京偏重の傾向にますます拍車がかかるようになりました。

　しかしながら、まだまだK-POPには根強いファンが多いことも事実で、こうなると困るのが地方在住のファンたち。チケット代はもちろん、東京までの旅費もバカにならない。韓国でK-POPを楽しむ方法をまとめたガイドブック「ソウルで100％楽しむK-POP完全ガイド」を企画・編集したライターのタナカヒロシさんは、わざわざ地方から東京に出てきてコンサートを見るくらいなら、いっそソウルに行ってしまったほうがいいのでは？と提言します。

　「最近はLCC（格安航空会社）のチェジュ航空なども就航し、大阪、名古屋、福岡からなら往復2万円程度でソウルに行くことも可能です。物価が安いので現地での交通費や滞在費、チケット代なども考えれば、東京に行くより安上がりになるケースもあるくらい。ソウルでは無料で観覧できるイベントや音楽番組もたくさんあるので、高いチケット代を払って都内のヘタなイベントを見に行くくらいだったら、韓国に行ったほうが確実に満足度は高いと思いますよ」

　単独コンサートの場合、日本でのチケット代の相場は8000〜1万円、韓国なら5000〜7000円程度。この夏に行われた「SMTOWN」（東方神起や少女時代など韓国最大手のSMエンタテインメント所属グループが総出演したイベント）では、東京ドームで行われた公演は全席1万2800円だったのに対し、その2週間後に行われたソウル公演は最も高いアリーナ席でも9万9000ウォン（約7000円）、最安席はなんと1万6500ウォン（約1200円）と10倍以上の価格差があったとか。

　前売りチケットの購入には多少の知識とコツが必要とのことですが、韓国では購入した前売りチケットをキャンセルできることが一般的なこともあってソールドアウトすることは珍しく、よほどの人気公演以外は当日券が販売されるので、チケットを手に入れることは難しくないそう。

　前述の「ソウルで100％楽しむK-POP完全ガイド」では、チケット購入法や、音楽番組観覧の手順、現地で滞在費を抑えたり効率的に動くための小技集など、本場・韓国でK-POPを楽しむ方法を解説。高い旅費とチケット代を払って東京までK-POPイベントを見に行っている地方のファンは、この本片手にソウルに行くことも考えてみては？

　ただし、せっかくの海外旅行だからと余計なお金を使っては本末転倒。くれぐれも無駄な買い物には気をつけて！