故リヴァー・フェニックスはDQNネームだった?

ギャルと不思議ちゃん論: 女の子たちの三十年戦争
『ギャルと不思議ちゃん論: 女の子たちの三十年戦争』
松谷 創一郎
原書房
2,376円(税込)
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 名作『スタンド・バイ・ミー』(1986年)に出演していた役者といえば? の質問にリヴァー・フェニックスをあげる人は多いでしょう。1993年に薬物過剰摂取で23歳という若さで亡くなったリヴァー・フェニックス。彼の急死で映画『ダーク・ブラッド/Dark Blood』は未完成のままでしたが、この度、19年の時を経て完成させることに成功。秋にはヨーロッパで公開されます(日本公開は未定)。

 そんなリヴァー・フェニックスですが、この名前、少し変わっていると思いませんか? 60~70年代のアメリカのヒッピーたちは、子どもたちに独特な名前をつけていたと、書籍『ギャルと不思議ちゃん論』のなかで紹介されています。カルト宗教・神の子どもたちの信者でもあるヒッピーの両親によって彼は、「River(川)」という特徴的な名前を付けられました。また、弟・ホアキンの名前はリーフ「Leaf(葉)」、2人の妹は、レイン「Rain(雨)」とサマー「Summer(夏)」。兄弟全員がすべて自然に関係する名前となっているのです。

 日本では「光宙(ぴかちゅう)」や「姫星(きてぃ)」、「今鹿(なうしか)」といった、アニメやキャラクターグッズから名前を引用していて、DQNやキラキラネームと呼ばれています。

 こういった個性的な名前に比べると見劣りする感はありますが、「リヴァー・フェニックス」という名前は、当時では珍しかったのではないでしょうか。

 「なんらかの社会的属性が、特徴ある名前に表れることは日本に限った話ではない」とまとめている同書。むしろ、日本よりも宗教心が強い海外の方が、DQN・キラキラネームに近い名前が多いのではないでしょうか。また、それを認める土壌も整っているように思えます。

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