料理を引き立てる香酸かんきつ類、使い方のコツ

香酸かんきつ類の飾り切り法はテキストで解説しています。撮影:三浦英絵
旬のフルーツは、味わいはより甘く、みずみずしく、種類もどんどん増えています。今こそおうちでフルーツ生活! 知って得するプロのコツを、フルーツクチュリエの森山登美男(もりやま・とみお)さんが毎月お届けします。第10回は、香りと酸味で料理のアクセントになる名脇役の香酸かんきつ類です。

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■搾るだけで料理が変わる!?

香りと酸味が特徴の果物、かんきつ類。なかでもみかんやオレンジのように実を食べるのではなく、料理や飲み物に果汁を搾って楽しむかんきつ類を、“香酸(こうさん)かんきつ類”と呼びます。その代表格が“レモン”。例えばから揚げに搾れば爽快な香りと酸味が油っこさを軽減し、風味をつける効果が。ほかに一年中楽しめる“かぼす”や“すだち”は鍋物のポン酢に、寒い時季に出回る“柚子(ゆず)”は和食を引き立てる薬味に。強い酸味は酢や香辛料のかわりとして料理に使われてきました。炭酸水との相性もよく、ドリンクにも活躍します。最近のレモンサワーブームにのって、香酸かんきつ類の新しいカクテルも登場。ほかにジャムやスイーツの開発など、のびしろのある果物として注目です。

■暗くて寒い場所が好み

寒い時季に旬を迎える香酸かんきつ類は、温かい場所で保存すると風味が落ちます。暗くて寒い場所か冷蔵庫の野菜室に。乾燥にも弱いので新聞紙に包むとベター。

■スクイーズカットがおすすめ




果汁をたっぷり楽しめる切り方です。搾るときは皮側を下にすると、より香りがたちます。
■『NHKきょうの料理』2022年1月号より

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