「ふけ声」の原因! のどが乾燥するのはなぜ?

イラスト:尚味
のどの衰えをいちばん実感するのは、声が老化したときでしょう。若いときは美しくつややかな「つや声」だったのに、年齢とともに声がしゃがれたり、声を出しづらくなったり。そんな「ふけ声」の大敵が乾燥です。耳鼻咽喉科・気管食道科専門医の渡邊雄介(わたなべ・ゆうすけ)さんが、のどが乾燥する4つの原因を教えてくれました。

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のどの粘膜が乾燥すると、声帯を動かしづらくなり、カサカサした「ふけ声」になってしまいます。のどの筋肉はきたえられますが、粘膜はケアすることでしか守れません。のどのケアを始める前に、なぜ乾燥するのか、要因を知っておきましょう。

■1 老化現象

人体に占める水分量は体重の60%くらいですが、高齢になると50~ 55%に減少します。また、腎臓の機能低下などにより尿量が多くなります。そのため、高齢になると体が水分不足になりがちで、のどが乾燥しやすいのです。

■2 水分補給が足りない

人間は50代くらいから感覚器官が老化し始め、「のどが渇いた」という感覚が乏しくなってきます。実際は脱水気味でも気がつかず、あまり水分をとらなくなるので、のどが乾燥するばかりか、夏季は熱中症のリスクも高くなります。

■3 室内環境

湿度が60%以下の環境では、口や目から水分がどんどん蒸発します。特にエアコンで暖めた室内は湿度が下がりやすく、のども皮膚も乾燥します。また、エアコンの風が体の表面から水分を奪うという側面もあります。

■4 口呼吸

口呼吸をしていると、のどが乾燥します。鼻炎や花粉症などで鼻が詰まっている人は、どうしても口呼吸になりがち。鼻炎薬の副作用でのどの粘膜が乾燥する場合もあります。
※テキストではのどの潤いケアや、いつまでも元気に人生を楽しむための「のどトレ」を紹介しています。
■『NHKまる得マガジン 毎日すっきり!のどトレのすすめ』より

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