今から柑橘栽培にチャレンジ! 苗木選びの極意

寒さに比較的弱いレモンも鉢植えなら、室内へ移動できて安心。撮影:田中雅也
この時期、園芸店やホームセンターなどに行くと、果実のついた果樹の苗木を見かけます。果樹栽培の醍醐味は、育てて楽しむだけでなく、果実を自分自身の手で収穫して味わえることです。「今から育てるなら実つきの大苗を」とアドバイスするのは、千葉大学環境健康フィールド科学センターの三輪正幸(みわ・まさゆき)さん。どんな苗木を選べばよいのか教えてもらいました。

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■1 大苗を選ぼう

果樹の苗は、棒苗(1~2年生の棒状の苗木)と大苗(3年生以上の複数の枝が発生した苗木)に大別できます。家庭で鉢植え栽培する場合は、すぐに収穫でき、多少の悪条件でも枯れにくい大苗がおすすめ。大苗が入手できない場合は、棒苗からじっくり育てましょう。

■2 購入時期とその後

8~10月には、果実のついた大苗(実つき苗)が出回り始めるので、園芸店などで探してみましょう。8月ごろは根が盛んに吸水しており、植え替え時に根が傷む可能性があります。そのため基本的には植え替え適期の10月、もしくは翌年3月までは、購入した鉢で育てます。

■3 よい苗木とは

枝の節間が詰まっていて葉色が濃く、病害虫の被害が少なくて株元がぐらぐらしていない苗木を選ぶとよいでしょう。実つき苗の場合は果実が多い苗木を選びたくなるかもしれません。しかし、果実よりも枝葉の多い苗木を選んだほうが、翌年以降の生育がよいのでおすすめです。
■『NHK趣味の園芸』2021年8月号より

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