エキナセアってどんな植物?

撮影:田中雅也
今まで主役として取り上げられることが少なかったキク科の宿根草エキナセア。けれどじつは、その存在感も性質も、とても魅力的な植物です。知る人ぞ知る、そして知ったら必ずファンになる、エキナセアの魅力を、ガーデナーの山下尚子(やました・なおこ)さんが教えてくれました。

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名前の由来はギリシャ語でハリネズミを意味する「echinos(エキノース)」(ウニの意味もある)で、花の中央がハリネズミのとげのように見えることから名づけられたといわれます。古くからアメリカ先住民の間で民間薬として利用され、欧米ではメディカルハーブとしても知られています。北米に9種(分類によっては10種)が自生していますが、メディカルハーブとして利用されているエキナセアは、アングスティフォリア、パリダ、プルプレアです。なかでも特に栽培が盛んで、観賞用としての園芸品種も多いのがプルプレアです。近年は品種の育成が急速に進み、花色や花形のバラエティーがふえているだけでなく、草丈が低くコンパクトで栽培しやすい品種も多く出回り、人気も急上昇しています。

■エキナセアの魅力

1 花が大きくて見栄えがする
花径は主に7~10cm程度(頭花)。くっきりとした花形、鮮やかな色味のものが多く、ガーデンでの存在感は抜群。植栽の引き締め役やオリジナリティある庭づくりに大活躍してくれます。
2 暑さ寒さに強い
暑さが厳しくなるこれからの季節、ますます元気に花を咲かせるエキナセア。花の少なくなる夏のガーデンの貴重な主役になってくれます。耐寒性も折り紙付き。−15℃になる信州安曇野の寒さにも多くの種類が耐え、翌年元気に芽を出してくれます。
3 病害虫に強い
基本的にとても丈夫で、害虫がつきにくいのもエキナセアの強み。ただし過湿にだけは弱く、根腐れなどの原因となるので、栽培場所は水はけと風通しのよい場所を選びましょう。
※続きはテキストでお楽しみください。
■『NHK趣味の園芸』2021年7月号より

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