お弁当箱の選び方、料理研究家がアドバイスします

イラスト:伊藤美樹
売り場に並ぶいろいろな素材、形をした料理道具たち。見ている分には楽しいけれど、いざ選ぶとなると悩んでしまうものですよね。お弁当箱もまた、そんな悩み多き道具の一つだと思います。自分に合ったお弁当箱を選ぶポイントを、料理研究家の瀬尾幸子(せお・ゆきこ)さんに教えてもらいました。

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■ご飯がおいしくなる白木

杉やひのきなどの天然木を使った白木(塗装されていない木材)のお弁当箱「曲げわっぱ」。手に持つと木の質感や風合い、木目の模様を楽しめます。
白木のお弁当箱の何よりいいところは、ご飯の湿気を程よく吸ってくれることです。その性能は小さなおひつとしても使えるほど!
炊きたてのご飯を詰めても蒸れずに、食べるときまでしっとりとおいしい状態を保ってくれます。漆やウレタンで表面を塗装してしまうと、この吸湿性は失われてしまいます。弱点は、色の強いおかずを入れると色が移っ
て落ちにくいことです。洗ったあとによく乾かさないとかびるので、流しの下にしまい込んではダメですよ。ふたを開けたまま戸棚にしまってください。
私が愛用しているのは秋田杉でつくった曲げわっぱです。ふたと底に厚みがあって保温性が高く、重宝しています。おかずはシンプルでも、ご飯をおいしく味わいたい人におすすめですよ。

■温めOKのプラスチック

高級感のある白木や漆塗りとは対照的に、プラスチック素材のお弁当箱は手軽に扱えるのが魅力です。軽くて汁もれしにくく、汚れも落ちやすいのでおかずを選びません。電子レンジOKのものが多いですが、ふたはレンジ加熱できるものとできないものがあるのでよく確認を。ふたがレンジNGだったらラップをしてください。ただし、白木のような吸湿性はないので、蒸れないように注意して。おかずを詰め終わったら、必ず冷めるまでおいてからふたをしてくださいね。
※続きはテキストでお楽しみください。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』連載「料理の前の前」2021年5月号より

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