がんばらない野菜づくり 「3つの手間」でトマトを育てよう

トマトの誘引 撮影:岡部留美
コロナ禍で思うように外出できない今年は、がんばらない野菜作りに挑戦しませんか。野菜は、手間をかけたほうがよく育ちますが、今年の夏に目指すのは「まずまずの収穫」。そのために最低限かけたい3つの手間を、トマトのケースで紹介します。

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トマト栽培のキモは、わき芽をすべて摘み取って主枝(しゅし)1本だけを伸ばす「1本仕立て」にすること。養分の分散を防ぎ、甘くおいしい実を育てます。

■1 誘引

週に1回、伸びた主枝をひもで支柱に結びつける。枝にひもを回しかけ、数回ひねってから支柱に固定する。トマトには、株のなかで最も高い位置(地面から離れた位置)にある芽が優先的に成長する性質がある。誘引しないと枝が傾いて主枝の先端が下向きになり、わき芽の成長が優先されて主枝の生育や実のつきが悪くなる。実の重みで枝が折れることも。

■2 わき芽かき

週に1回、伸びたわき芽をすべて摘み取る。わき芽は、同じところから何度も伸びてくるので、全体をチェック。わき芽を伸ばすと、主枝に回るはずの養分が分散される。その結果、株全体の生育が悪くなり、花や実の数が少なくなったり、実が小さくなったり、おいしくなくなったりしてしまう。

■3 追肥

植えつけの1か月後から2週間に1回、化成肥料30g/平方メートルを追肥する。マルチをしている場合は、マルチのすそをめくって畝(うね)の肩にまき、土と軽くなじませてからマルチを元に戻す。肥料切れを起こすと花つきや実つきが悪くなり、収穫量が減る。梅雨明け後の本格的な暑さの前に株がバテると、収穫期間が短くなる可能性もある。
※管理・作業の詳細はテキストに掲載しています。
※テキストではこの他にナス、キュウリ、カボチャ、スイカなどの「3つの手間」を紹介しています。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2021年6・7月号より

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