シニアの便秘&下痢をおだやかに改善してくれる料理

ひじきと枝豆のご飯 撮影:木村 拓(東京料理写真)
シニアの便秘は加齢による腸の運動機能低下だけではなく、食事の量が少なくなることでも起こります。特に、夏は食欲が落ちるので注意が必要です。また、冷たい飲み物のとりすぎや冷房で、体が冷えて下痢に悩む人も増えてきます。食事で腸の調子をすこやかに保ち、排便リズムを整えましょう。料理研究家、管理栄養士の藤井恵(ふじい・めぐみ)さんが、便秘と下痢を穏やかに改善してくれる料理を教えてくれました。

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■便秘の予防・改善には、食物繊維をとることが基本

日本人の便秘の約2/3は、腸の動きが鈍くなることで起こる「弛緩(しかん)性便秘」とされています。食事で予防や改善ができるので、食物繊維を積極的にとりましょう。食物繊維は便の量を増やし、腸を刺激することで排便リズムをつくります。食品では緑黄色野菜、ごぼうなどの根菜類、麦などの雑穀、さつまいもなどの芋類、大豆製品、ひじきなどの海藻類などに多く含まれます。

■食物繊維は野菜だけでなく、主食からもとる工夫を

1日にとりたい食物繊維量(※)は、65歳以上の男性で20g 以上、女性で17g以上。これを野菜だけでとろうとすると大変です。米に雑穀や豆、海藻を混ぜたり、ひき肉におからを混ぜるなど、主食からも摂取する工夫をしましょう。
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)
ひじきと枝豆のご飯
雑穀、豆、海藻入りで食物繊維たっぷり。梅干しの酸味でさっぱり食べやすく。


おから入り塩つくね
ひき肉におからを混ぜてつくねに。食物繊維量が増えるほか、加熱しても堅くならず、ふんわり柔らか。


※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理』連載「シニアの元気はここから!からだ応援レシピ」2020年8月号より

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