子どもと一緒に栽培実験! メダカと食虫植物でつくる生態系

水鉢に浮かんだ食虫植物の島。メダカを入れて育てれば、ミニチュアの生態系ができ上がる。左からモウセンゴケ、ハエトリグサ、サラセニア、モウセンゴケ、ハエトリグサ 撮影:成清徹也
家族と一緒に自宅で過ごす時間が多くなった今日このごろ。めったにないチャンスと前向きに考えて、お子さんやお孫さんと楽しい栽培実験にチャレンジしてみませんか? トミーこと、園芸研究家・富山昌克(とみやま・まさかつ)さんからの緊急提案です。

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■食虫植物で涼しさ演出

食虫植物は、その名のとおり、葉やその一部で虫を捕らえて、消化酵素で分解し、養分にして育つ植物のこと。その不思議なライフスタイルに加え、色や形など植物全体が醸し出す、ちょっとあやしい雰囲気が、子どもから大人までをとりこにする魅力です。
そんな食虫植物ですが、夏場に水辺をイメージさせる涼しげな観葉植物としても楽しむことができます。サラセニアモウセンゴケハエトリグサなど、食虫植物のほとんどの種類は湿地が自生地。身近で育てる場合も、鉢ごと水に浸す「腰水」にしたり、水ゴケなどを利用したりと、湿潤な環境をつくると、よく成長します。

■やってみよう 持続可能な環境づくり

今回の提案は、食虫植物とメダカを一緒に育ててみようというもの。メダカが暮らす水鉢を湿地に見立て、メダカの排せつ物に含まれる養分で食虫植物を育てます。メダカにとっては、食虫植物が育つことで水質が浄化され、Win-winの共生関係が成り立ちます。
うまくバランスが整うと、人がほとんど手を加えなくても、長年にわたって食虫植物もメダカもよく育つ、持続可能な小さな生態系ができ上がります。
つくって楽しく、見て涼しい。しかも、家庭で子どもたちと環境について考えるきっかけにもなる、夏ならではの栽培アイデアです。
※必要な資材やつくり方はテキストで詳しく解説しています。
■『NHK 趣味の園芸』2020年7月号より

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