切れ味のよい包丁で切るとどう違う?

撮影:衛藤キヨコ
「切れ味のよい包丁なら、無駄な力は不要!」と話す大阪市・新世界で包丁専門店を営むビヨン・ハイバーグさん。包丁の切れ味は、仕上がりの美しさだけでなく、料理の味にも影響します。調理もスムーズに進むので時短にも。知ると知らないとでは大違い。その違いをお見せします。

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■にんじん

触れるとすぐにわかるのですが、左は断面がなめらかな氷のようにツルツル。包丁の切れ味がよいと、断面の細胞がつぶれにくいからです。この差は料理の味や仕上がりにも影響します。口当たりはもちろんのこと、水分やうまみが抜けず、食材の持ち味や風味がしっかりと味わえます。

 


左が切れ味のよい包丁で切ったにんじん。断面がなめらかで光沢を帯びている。右は少しザラッとした触感。

■トマト

左は指先で断面に触れたときにつく汁が少なく、食べるとジューシー。右は少し時間がたつとじんわり汁が出てきました。切れ味がよいと、包丁を少し動かすだけで抵抗なくスルリと切れるので、切り口の角も立ちます。この心地よさは調理時間の短縮、料理をつくる楽しさにもつながります。

 


左が切れ味のよい包丁で切ったトマト。サラダにするとドレッシングがしみ込みすぎず、水っぽくならない。
■『NHKまる得マガジン 料理をもっとおいしく!包丁レッスン』より

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