ふきは低エネルギーでカリウム豊富

カロテンたっぷりの葉を油と合わせた、ご飯にぴったりの常備菜「ふきの葉のそぼろ煮」。つくり方はテキストに掲載しています。撮影:渡辺七奈
独特の香りとほろ苦さがくせになる、日本古来の山菜、ふき。医学博士で管理栄養士の本多京子(ほんだ・きょうこ)さんに、ふきの持つ栄養について教えてもらいました。

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■ビタミン類は少ないけれど、低エネルギーでカリウムが豊富

ふきは90%以上が水分で低エネルギーの野菜です。ビタミン類は少ないのですが、カリウムを豊富に含んでいます。カリウムは体内の余分な塩分を体外に排出して、むくみを解消するデトックス作用があります。ただしカリウムは水溶性なので、水にさらしたりゆでたりすると、4割近く減ります。
一般的に、ふきを調理するときは、皮をむきやすくするために板ずりをし、ゆでてアク抜きをします。これは、ふきに多く含まれているほろ苦さを和らげるためですが、このほろ苦さのもとは、ポリフェノールの一種であるフキノール酸。抗酸化作用があり、昔から、消化を助けたり、せき止めや痰切りの作用があることが知られています。また、独特の香り成分にも抗酸化パワーが秘められています。
葉の部分も食べられるので、捨てずに調理しましょう。葉は食物繊維やカリウムのほか、β - カロテンなどを含みます。ゆでてから、油炒めなど油脂と調理すれば、β - カロテンの吸収がよりアップします。
ふきのとうは、これから植物が成長するための栄養をしっかりと蓄えた蕾の部分なので、栄養が豊富。β - カロテンやビタミンE のほか、葉酸などのビタミンも豊富です。
※テキストでは、ふきの栄養をムダなくとれるレシピを紹介しています。
■『NHK趣味どきっ! カラダ喜ぶ 春ベジらいふ 』より

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