ハーブはなぜ人の心を癒やすの?

撮影:田中雅也
もっと身近にもっと楽しく、緑と関わりたい。そう思ったらハーブを育ててみませんか。ハーブはなぜ人の心を癒やすのでしょうか。千葉大学大学院園芸学研究科の岩崎 寛(いわさき・ゆたか)先生に、ハーブを楽しむ意味と、ハーブと人との意外な関係についてお話を伺いました。

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■ハーブは生活の質を向上させる植物

植物が身の回りにあるだけで人のストレスは軽減されます。例えば公園などの緑のある場所で5分間休むだけでも、血圧が正常値に近づく(血圧の低い人は上がり、血圧の高い人は下がる)ことが実験で証明されています。
ハーブは生命力が強く、種類によってはおおむね1年をとおして育てることができます。わざわざ外に出かけずともベランダに、玄関先のスペースに、キッチンのテーブルの上に、常にハーブがそこに存在することになります。ハーブが身近にあるというだけで、人は癒やされるのです。

■効果だけではなく好きかどうかで選ぶのも大切

ハーブには、豊かな香りという特徴がありますが、多くの人はどの香りにどんな効果があるのかという視点だけで選びがちなようです。
香りというのは、人によって好き嫌いが大きく分かれます。効果効能を先に考えて育てるハーブを選ぶと、あまり好きではない香りを我慢して身の回りに置くことにもなります。例えば香り成分から得られるリフレッシュの効果より、好きではない香りに接することのストレスのほうが大きくなってしまいます。ですから、自分の好きな香りのするハーブを育て、生活の折々にその香りが漂ってくる、そんな生活こそが心にやさしいといえるのです。
 

■ハーブはフレッシュにそしてほのかに

多くの人が接するハーブの香りは、アロマオイルなど精製されて香りが強調された製品のものではないでしょうか。しかし森林などで感じる香り成分フィトンチッドなどは、人間がほとんど感じられないレベルの香りであっても、リラックス効果があることがわかっています。
フレッシュでほのかな香りこそが、ハーブ本来の香りです。自分の好きなハーブを探すためには、園芸店などに出向き、顔を近づけ、やさしく香りたつ本来の香りを体験してみてください。きっとこれまでの印象とは違った新しい発見があるはずです。
※続きはテキストでお楽しみください。
※次号5月号から「心と体にやさしい園芸療法」は連載としてスタートします!
■『NHK趣味の園芸』2020年4月号より

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