「魔法の言葉」で習慣化する「6秒ルール」 

イラスト:フジマツミキ
怒りの感情が生まれたとき、理性が介入して冷静になるまでに6秒ほどかかると考えられています。ですからこの数秒さえ待てれば、「あんなことをしなければよかった」「あんなふうに言わなければよかった」などといった、瞬間的な怒りの爆発で生じる後悔をぐんと減らすことができます。
ただ、衝動的な怒りの感情はとても力が強いので、それに抵抗して“待つ”という行動は、慣れないとなかなか難しいかもしれません。だからこそ最初の6 秒を上手にやり過ごすための、日々のトレーニングが大切です。気持ちを落ち着かせる「6秒ルール」の3つのテクニックの1つ、「魔法の言葉」をアンガーマネジメント・コンサルタントの安藤俊介(あんどう・しゅんすけ)さんに教えてもらいました。

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■気持ちの高ぶりを静める「魔法の言葉」 コーピングマントラ

思わずカーッとなってしまったとき、周りの人から「落ち着いて」「気にすることないよ」などと声をかけられて冷静になれたことはありませんか? 穏やかな言葉には、気持ちを落ち着かせる効果があります。これは、自分で自分に語りかけても同じ。コーピングは「対処する・切り抜ける」、マントラは「呪文」といった意味です。
「大丈夫、大丈夫」「まあ、別にいいか」「なんとかなるさ」「明日には忘れているかな」など、「魔法の言葉」は人それぞれ。ほかにも、子どもの名前やペットの名前、好きな食べ物など、それを唱えたら気持ちが落ち着く言葉ならなんでもOKです。ただし、相手を呪うような言葉や悪口は、かえって怒りを増幅させるので避けましょう。
怒ってしまってから言葉を考えるのは難しいので、魔法の言葉はあらかじめいくつか用意しておきましょう。頭のなかで唱えればOKですが、もちろんつぶやくのでも。
※この他のテクニックはテキストで紹介しています。
■『NHKまる得マガジン 今年こそイライラしない! 怒りのセルフコントロール術』より

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