スパイスでいれるあったかチャイ

スパイスを上手に使いこなしたい、という声をよく耳にします。基本的なもの数種から始めれば、ふだんのおやつや飲み物に活用できて、おいしさもアップ。今回は、スパイスに詳しいインド料理研究家のマバニマサコさんにチャイを上手にいれる方法を紹介していただきます。

＊ ＊ ＊

「チャイは、インドの家庭に欠かせない健康飲料。スパイスを煮出して砂糖と紅茶を加え、こしてつくります。血行をよくするだけでなく、胃腸の働きを整えたり、気持ちを落ち着けたり。毎日飲みますね」と話すマバニさん。配合は地域や家庭によってさまざまだそうで、「今回は基本的なものをご紹介しますが、うちは黒こしょうやクローブに加え、レモングラスでスッキリさせています」。
諸説ありますが、インドの昔の文献には、6世紀ごろの王様が、アーユルヴェーダ（インドなどの伝統医療）にのっとりスパイスを煮出した健康飲料を考案したのが、スパイスティーの始まりだという記述もあるそう。今の形になったのは、イギリスの統治になって以後のことで、歴史的にも比較的新しい文化なのだそうです。「紅茶の渋みを抑えるために牛乳を加えたことから、現在の形になったといわれています。興味深いですよね」
※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2020年2月号より