今からでも間に合うナバナ! トンネル栽培のポイント
- 撮影:栗林成城
本来は秋まきのナバナ類ですが、トンネル栽培なら今からでも間に合いますよ! 「東洋系ナバナ」と「西洋系ナバナ」の2種類を育てて、その違いを楽しみましょう。ナバナ類・ホウレンソウ・ダイコンに共通するトンネル栽培のポイントを、恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに教えてもらいました。
* * *
秋まき野菜のタネを今の時期にまき、保温シートを使って一定の温度を保つことで発芽を促す“トンネル栽培”。栽培のポイントを押さえて、春にはおいしい野菜を収穫しましょう
■1 保温用シートの選び方
材質はビニール製やポリエチレン製などがある。厚みもさまざまなものがあり、厚いもののほうが保温効果は高い。穴あきのものや、半透明のものなど目的に合わせて選ぶ。
■2 トンネル内の温度と管理
この時期(12月~3月中旬)の日中はトンネル内の温度は暖かい日だと30℃以上になり、夜間は寒い日でも3℃くらいを保つことができる。その結果、平均温度は15~16℃となり、秋まきより発芽日数がかかるものの栽培に十分な温度が確保できる。また、ナバナ類やダイコンなどのアブラナ科は低温に当たることで花芽分化(はなめぶんか/花芽のもとができること)が促進される。低温が続くと花芽が成長してとう立ち(花芽がつき花茎が伸びること)してしまうが、日中30℃前後の状態が5~6時間続くことで花芽分化が打ち消され、とう立ちしにくくなる。ただし、追肥や水やりなどをする際は、外したシートは素早く戻して、内部の温度をできるだけ下げないこと。
■3 トンネル内の乾燥に注意
トンネル内は雨が降り込まないので土が乾燥しがち。特に、タネまき後から株が小さいうちは土が乾かないようにこまめに水やりをすること。水やりは、必ず10〜12時に行うようにする。
■4 換気とトンネルを外す時期
花蕾(からい)を食べるナバナ類は、低温に当てて花芽をつけさせるために2月下旬にトンネルを完全に外す。ホウレンソウは、収穫の1週間前にトンネルの南半分を開けて「寒締め」を行う。また、ダイコンは気温の上がる3月中旬ごろから、午前10時~午後3時までの間はトンネルのすそを上げて換気するといったように、野菜ごとの特徴に合わせて換気やトンネルを外す作業を行う。
■『NHK趣味の園芸やさいの時間』2019年12月・2020年1月号より
* * *
秋まき野菜のタネを今の時期にまき、保温シートを使って一定の温度を保つことで発芽を促す“トンネル栽培”。栽培のポイントを押さえて、春にはおいしい野菜を収穫しましょう
■1 保温用シートの選び方
材質はビニール製やポリエチレン製などがある。厚みもさまざまなものがあり、厚いもののほうが保温効果は高い。穴あきのものや、半透明のものなど目的に合わせて選ぶ。
■2 トンネル内の温度と管理
この時期(12月~3月中旬)の日中はトンネル内の温度は暖かい日だと30℃以上になり、夜間は寒い日でも3℃くらいを保つことができる。その結果、平均温度は15~16℃となり、秋まきより発芽日数がかかるものの栽培に十分な温度が確保できる。また、ナバナ類やダイコンなどのアブラナ科は低温に当たることで花芽分化(はなめぶんか/花芽のもとができること)が促進される。低温が続くと花芽が成長してとう立ち(花芽がつき花茎が伸びること)してしまうが、日中30℃前後の状態が5~6時間続くことで花芽分化が打ち消され、とう立ちしにくくなる。ただし、追肥や水やりなどをする際は、外したシートは素早く戻して、内部の温度をできるだけ下げないこと。
■3 トンネル内の乾燥に注意
トンネル内は雨が降り込まないので土が乾燥しがち。特に、タネまき後から株が小さいうちは土が乾かないようにこまめに水やりをすること。水やりは、必ず10〜12時に行うようにする。
■4 換気とトンネルを外す時期
花蕾(からい)を食べるナバナ類は、低温に当てて花芽をつけさせるために2月下旬にトンネルを完全に外す。ホウレンソウは、収穫の1週間前にトンネルの南半分を開けて「寒締め」を行う。また、ダイコンは気温の上がる3月中旬ごろから、午前10時~午後3時までの間はトンネルのすそを上げて換気するといったように、野菜ごとの特徴に合わせて換気やトンネルを外す作業を行う。
■『NHK趣味の園芸やさいの時間』2019年12月・2020年1月号より
- 『NHK趣味の園芸やさいの時間 2019年 12 月号 [雑誌]』
- NHK出版
- >> Amazon.co.jp
- >> HMV&BOOKS