『将棋フォーカス』の舞台に「ただいま」

2019年10月号より、新講座「太地隊長の角換わりツアー」が始まりました。テキストでは、講師を務める中村太地(なかむら・たいち)七段のコラム「太地のオフサイド・トラップ」も同時にスタート。『将棋フォーカス』と縁の深い中村七段がこれからの半年間に向けて、意気込みを語ってくれました。

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2015年4月から今年3月まで、様々な将棋界の話題を取り上げた「今週の特集」の司会を山崎隆之八段、アイドルグループの乃木坂46伊藤かりんさんと務めた中村太地です。将棋ファンの方々にはご視聴、また各地でたくさんお声がけいただき、感謝申し上げます。『将棋フォーカス』に帰ってまいりました。
山崎さんは7歳上にもかかわらず気さくな先輩で、同じ司会でも扱うテーマの色は異なっていました。特に1分切れ負け将棋は山崎さんしかできない芸で、私が対局したときは途中で飛車をタダで取られてしまいましたね……。また、第67回NHK杯では本戦初戦でぶつかりました。あのときは和服対決で、勝った山崎さんはそのままNHK杯戦を優勝されています。どちらも悔しく、リベンジの機会があることを楽しみにしています。
伊藤かりんさんは番組を引っ張ってくれる存在でした。番組を始めたときはルールを覚えたばかりの初心者でしたが、アマ初段まで上達されたのは地道な努力を重ねられたからでしょう。将棋界では同じメンバーで長期間、仕事をするのは珍しく、三人には固い絆ができたと思います。この4年間で、私と山崎さんは将棋界での立場が変わり、伊藤かりんさんは乃木坂46を卒業されました。月日が流れる早さを感じますが、志は変えずに頑張っていきたいです。
今回は将棋講座の講師を担当します。聞き手の加藤桃子女流三段はフレッシュな若手。5、6年前には研究会でご一緒する機会もあったりしたので、互いにリラックスして臨めそうです。
将棋講座は、私も小学生のときにアマ二段の父と見ていました。続くNHK杯も一緒に盛り上がり、NHKテキストを買ってもらったのを思い出します。当時の私は振り飛車党でした。中村少年に「棋士になって、角換わりの講座を数十年後に担当しているよ」と伝えても、信じてもらえないでしょうね(笑)。
※肩書はテキスト掲載当時のものです。
■『NHK将棋講座』連載「太地のオフサイド・トラップ」2019年10月号より

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