増えてます! 棋士の手作り囲碁イベント

棋士はこれまで、イベントに呼ばれて初めてファンと触れ合う機会があった。しかし、今や棋士がイベントを自主的に企画・運営し、ファンと交流している。どのような思いで活動を始めたのだろうか。
棋士として生きていけるのは、囲碁ファンが応援してくれているからこそ…。しかし、棋士が囲碁ファンと交流できるイベントは少ない。特に実力・人気が高い棋士は手合いが多く、スケジュールが組みづらいので、なかなかイベントに出演することは難しい。囲碁ファンはもっと棋士の姿を見て、言葉を交わしたいと思っているが、それは棋士も同様。交流する機会が少ないのであれば、自分たちで作ってしまえばよいではないか、という動きが最近活発になっている。2つ、棋士発のイベントをご紹介しよう。

■「囲碁マルシェ」

4月27日に日本棋院中部総本部で「囲碁マルシェ」が開催された。マルシェとはフランス語で「市場」を指し、さまざまなブースで楽しい企画を行った。彦坂直人九段の「囲碁ファンの皆さんが楽しんでもらえるイベントがしたい」という鶴の一声が中部総本部の棋士たちに火をつけ、形になったものだ。
総合司会の戸島花さんが元気に開会宣言。講座、詰碁、グッズブースの他、指導碁ブースでは目を引く企画が2つあった。1つは「鬼」ブース。棋士が持てる力と知恵のすべてを使って指導碁に勝ちにいくという、その名のとおり「勝負の鬼」を肌で感じることができるブースだ。もう1つは「白番」ブースで、棋士を相手に白番を持つ(白番で置碁)という夢をかなえることができるものだ。
さらに、「囲碁マルシェ」ではイベントへの参加に応じてポイントをもらうことができ、年3回の「囲碁マルシェ」イベントの累計ポイント1位の人には、ケーブルテレビで棋士との公開対局権が得られる。
熱烈な囲碁ファンにはたまらない特典がめじろ押しで、イベントの常連も多くなるのではないだろうか。
他にも「チェキ撮影会」と題して、好きな棋士と写真を撮ることができる、というブースも。遠慮することなく棋士と一緒に写真をお願いできるとあって、行列ができるほどのにぎわいだった。
第2回は9月21日に開催され、スペシャルゲストになんと趙治勲名誉名人が登場した。12月15日には第3回の開催が予定されている。ぜひ、この機会に皆さんも参加してみては?

■「謝family囲碁会」

6月29日には飯田橋で「謝family囲碁会」が開催された。
謝依旻六段が「ファンともっと交流したい」と自ら発案し、忙しいスケジュールの合間を縫って、吉原由香里六段や木部夏生二段らの協力を得ながら実現にこぎ着けた。人気女流棋士が企画から知恵を絞り、開催されたイベントとあって、すぐに定員が埋まったのもうなずける。こちらは指導碁の他、ボードゲーム大会や連碁、トークショーにサイン色紙抽選会、写真撮影会と、やはり盛りだくさんの内容。参加者も大満足だったようだ。
これからも囲碁ファンとの交流を求めて、棋士の手作りイベントが増えてくることだろう。これまで手の届かない存在と思っていた棋士は、意外と親しみやすいかも。イベント情報を要チェックだ。
■『NHK囲碁講座』2019年10月号より

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