日中韓の早碁棋戦 日本開催で井山&一力が優勝目指す

井山裕太九段 撮影:撮影:小松士郎
6月21日から23日にかけて、第31回テレビ囲碁アジア選手権 日本大会がホテル椿山荘東京で開催された。NHK杯優勝の一力遼と同じく準優勝の井山裕太。3大会ぶりの日本開催で韓国、中国の代表を迎え撃つ。日本の早碁棋戦で三冠の一力は初優勝を目指し、井山は6年ぶりの優勝を目指す。日本中の囲碁ファンがテレビ生中継で、熱戦の行方を見守った。

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■若武者が雪辱を果たす

今回、2回目の出場で初優勝した韓国のシン・ジンソ九段。3大会前の初出場時に決勝で敗れた雪辱を見事に果たした。最近のシンは国際棋戦でよく名前を見かけるようになった。ようやく世界一をつかみ取ったという印象があるが、シンはまだ20歳だというから驚きだ。本当に若いうちから世界戦で活躍している。
決勝の相手は丁浩六段だったが、こちらもまだ19歳。最近は中国国内でも活躍し始めて、その勢いでこのテレビ囲碁アジア選手権にも出場してきた。準優勝だったものの、十分にその実力は証明された。
一力遼八段も22歳で日本では若手とされているが、決勝を戦った二人よりも年上だ。一力もうかうかしていられない。早く世界戦で結果を残さないと、あっという間に置いていかれてしまう。井山裕太九段とともに世界戦優勝を目指してほしい。
そして、今回は特別ゲストに仲邑菫初段と、台湾から黒嘉嘉七段が招かれた。緊迫する対局とは裏腹に、検討室や収録スタジオは華やかな雰囲気に包まれた。
※テキストには一力遼八段vs.丁 浩六段、シン・ミンジュン九段vs.井山裕太九段などの観戦記を掲載しています。
■『NHK囲碁講座』2019年9月号より

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