日本一の少年少女棋士を目指して 精鋭集った第40回 少年少女囲碁大会 東京都代表決定戦・小学生以下の部ルポ

撮影:小松士郎
令和元年、節目となる40回目を迎える少年少女囲碁大会。インターネットやAIの普及により、最近は地域間の格差は少なくなっているが、やはり東京都代表の座を得るのは狭き門だ。60名の少年少女棋士たちが日々の成果を出し合った、東京都代表決定戦・ 小学生以下の部の様子を追った。

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■トップレベルの戦い

申し込み要項に「三段以上推奨」と記載された、ハードルの高い代表決定戦。その中でも東京都代表は、ほぼ毎年優勝候補を輩出しており、最近の10 年間で3人が優勝している。5月26日、今年も精鋭たちが日本棋院で腕を競った。
代表の枠は4つ。予選リーグで3戦し、勝ち残った16名により決勝トーナメントが行われた。対局の様子をのぞいてみると、最新のAI流布石を用いる子もいれば三連星を駆使する子もいるなど、碁の内容は多様だ。
レベルが高いとはいえ、子どもたちの着手は早い。開始15分で、各所で整地が始まる。そんな中、じっくり時間をかけて数人で検討する様子も見られた。
また、実力は満たないながらも、練習の場として腕を試しに来るなど、参加者の目的も多様化しているようだ。
代表の座を勝ち取ったのは、6年生の八塩晴登くん、5年生の桑原樹くん、4年生の藤森玉寛くん、3年生の柳原咲輝さんの4名。いずれも囲碁教室や道場で日々、熱心に勉強しているようで、結果を残して満面の笑みを浮かべていた。
7月に行われる全国大会での活躍が楽しみだ。
文:丹野憲一
■『NHK囲碁講座』2019年8月号より

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