おうちで花見! 桜を鉢で楽しむ

和室に飾った満開の牡丹。樹姿がコンパクトで鉢植向き。開花期は染井吉野より少し遅い。撮影:牧 稔人
名所や庭植えの豪華なサクラも美しいですが、鉢植えの小さなサクラを手元で愛でるのもよいものです。自宅のベランダや小さな庭で、30種類を超すサクラの鉢植えを育てて50年のご隠居こと小笠原左衛門尉亮軒(おがさわら・さえもんのじょう・りょうけん)さんに、5〜6号鉢サイズで楽しむ小さなサクラの育て方、楽しみ方を教えていただきましょう。

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■サクラの鉢栽培

園芸店には1月中旬ごろから鉢づくりのサクラが流通します。この春から花見を楽しむなら、4号鉢(12cm)の花芽のついた鉢づくりを求め、入手したらすぐに5〜6号鉢に植え替えましょう。サクラと一緒に好みの化粧鉢を選ぶと楽しみが広がります。
この時期の植え替えは、花見のための化粧で、栽培のための作業ではありません。買ったままのプラスチックの鉢より、気に入った鉢に合わせて花見をするほうが、気分がよいものです。ただし、作業中に花芽を落としたり、根を傷つけたりしないように、そっと植え替えましょう。

■満開のサクラを飾る

通常は戸外に置き、室内には蕾が少しふくらみかけたら入れます。1週間程度なら、光の当たらないリビングや寝室、玄関でも花見ができます。
むしろ光より、温度が花に影響します。サクラの花色の色素はアントシアニンで、低温でゆっくり咲かせると濃くなり、高温で一気に咲かせると薄くなります。特に夜の温度が高いと、花色が白くなり、花も早く終わってしまいます。濃い花色で長く花を楽しみたければ、開花直前まで戸外に置き、室内に入れてからも、温度が高いところには置かないようにします。
※テキストでは植え替えの詳しい手順や花後の手入れ方法を紹介しています。
■『NHK趣味の園芸』2019年3月号より

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