多肉植物を上手に育てる4つのポイント

ラテン語で「偽の石」という意味をもつプセウドリトス。これはプセウドリトスの一つ、クビフォルメ。 撮影:田中雅也
「これは何!? 葉は、茎は……!?」
不思議な姿が見る者の想像を刺激してやまない多肉植物。昭和5年創業のサボテン・多肉植物専門店・鶴仙園(かくせんえん)の3代目、靍岡秀明(つるおか・ひであき)さんに、多肉植物を上手に育てるポイントを教えてもらいました。

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■1 新しい株を買ってきたら少し様子を見て

株の入手後、1週間程度は急に直射日光に当てないようにして、徐々に家の環境に慣らすことが必要です。鉢底網を上にのせるだけでも遮光できます。または市販のティッシュを1枚にはがして株にかぶせ、風で飛ばないよう霧吹きで少し湿らせるとよいでしょう。

■2 栽培は戸外が基本! 風通しと日当たりのよい場所に置いて

風通しと日当たりが大切なので戸外で育てます。特に風は重要で、空気が動かない場所では元気に育ちません。室内も日照が足りず、ひょろひょろとした姿になります。昼夜の温度差があるとしっかり育ち、色つやもよくなります。

■3 多肉植物専用培養土にひと工夫

市販の多肉植物専用培養土は、日本の気候ではやや水はけがよすぎる場合があります。赤玉土(小粒)を2割ほど混ぜ、リン酸分が多い緩効性化成肥料も加えると生育がよりよくなります。

■4 夏に向けて、暑さと日ざしに要注意!

真夏の日ざしは強いので、遮光も必要
4月ごろから真夏は、20%程度の遮光をするのがおすすめです。遮光用の寒冷紗もありますが、数鉢くらいなら株の上にカットした鉢底網をのせるだけでも十分です。株姿によって直接、のせられない場合、簡易的な囲いをつくるなど工夫してください(風通しには注意して)。

ベランダの床は熱くなるので直置きしない
ベランダで管理する場合、夏は暑さ対策が必要になります。そこでおすすめなのは、風通しのよい台の上や人工芝の上に置くこと。人工芝に水をまけば、空中湿度を維持するのに一役買ってくれます。湿度を保ちたい種類(例えばガステリアなど)は人工芝の上に置くとよいでしょう。

■『NHK趣味の園芸』2018年5月号より

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