お手入れ簡単! 新枝咲きのクレマチス おすすめ品種

ヴィチセラ系の‘ジュエリー・ローズ’。つるがよく伸び花数が多く豪華。庭で楽しみたい。
つる性植物の女王と呼ばれ、バラと並ぶ人気を誇るクレマチス。花色や花形が豊富で、バリエーションの多さも魅力の一つです。その分、系統や品種ごとの管理が難しいイメージも。今回は、園芸研究家の阿部さくらさんが、初心者でも失敗知らずの楽々タイプ、「新枝咲き」に絞って紹介します。5月に鉢植えの開花株を入手すればすぐに花が楽しめて、花後にバッサリ剪定すると、夏の二番花、秋の三番花も楽しめます。

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■「新枝咲き」ってなあに?

今年新しく伸びた枝(新枝)に花芽がつく咲き方で、主な系統に、ヴィチセラ系、ヴィオルナ系、インテグリフォリア系、テキセンシス系などがあります。四季咲き性が強く、花後に剪定をすれば、剪定後に新しく伸びた枝に再び花芽がついて、年3回ほど開花が楽しめます。
今回は紹介しませんが、クレマチスには、前年に伸びた古い枝(旧枝)に花芽がつく「旧枝咲き」、新しい枝と古い枝の両方に花芽がつく「新旧両枝咲き」もあり、剪定のコツが異なります。

■ヴィオルナ系

一番花の開花は少し遅い。冬は地上部が枯れる。‘押切’は、花弁の外側と内側の色の対比が美しい。コンパクトに育つ。



■インテグリフォリア系

草丈15cmからつるが3m伸びるものまで幅広い。‘流星’は花弁先端の斑状の濃紫色が個性的。半つる性。‘火岳(かがく)’は多花性品種。剪定でさらに開花する。樹木に絡ませて咲かせてもよい。



■テキセンシス系

原種テキセンシスとその交配種。暑さに強く夏も楽しめる。‘ハッピー・ダイアナ’は上向きの大きな花がチューリップのよう。‘琴子(ことこ)’は花弁の外と内のコントラストがエレガント。


撮影:今井秀治 撮影協力:クレマチスの丘
■『NHK趣味の園芸』2018年5月号より

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