バラの季節到来! お手入れの基本をおさらい

撮影:桜野良充 撮影協力:横浜イングリッシュガーデン
美しいバラが次々と花開く、楽しみな季節がやってきました。いよいよバラ栽培の始まりです。バラ育種家の河合伸志(かわい・たかし)さんに、お手入れの基本を教えてもらいました。

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■バラの開花は5月に始まります

バラは、桜前線と同じように、南九州では5月の連休ごろから咲き始め、関東近郊では5月中旬、東北地方では6月、北海道では7月上旬と、暖かい地方から季節にともない北上していきます。
全国でバラの開花が始まるころ、ガーデンセンターやバラの専門店、バラを植えている観光施設や庭園などでも苗が多数販売されます。ぜひ、お近くのショップやバラが咲くスポットで、健康に育っているバラの苗を入手して、憧れのバラのある生活をスタートしましょう。

■苗を入手したらなるべく早く植えつけを!

流通する鉢苗は輸送性を考えて小さめの鉢に植えられているため、そのままでは順調に生育しません。より立派な株に育てるためには、鉢や庭への植えつけが必須です。テキストでは、その手順と作業のポイントを詳しくご紹介しています。

■日ごろの水やりとお手入れ

鉢植えの水やりはなるべく午前中に
鉢植えは、表土が乾いてきたらたっぷりと与えます(表土の色の変化を覚えておくと、水やりのタイミングがわかります)。水やりはなるべく午前中に行います。夕方以降に水やりすると、鉢底から流れ出た水が乾ききらずに残り、夜間の湿度が上がるため病気発生の原因になります。夜間まで水気を残さないのがポイントです。夕方に葉がしおれ始めている場合は、応急処置として鉢底から流れ出ない程度に軽く与え、翌朝再度たっぷり与えます。
庭植えは、活着後は晴天が続かないかぎり特に水やりの必要はありません(庭に植えつけ後1か月程度はこまめに与える必要があります)。
花がら切りと花後の剪定
花弁が茶色く変色してきたり、散り始めたら適宜行います。切る長さは、おおむね春から伸びた花枝の長さの上部3分の1を目安に、芽の上(葉がある場所)で切ります。房咲きは終わった花から順次切り、全部終わったら花枝を同様に切ります。
花が終わったら肥料(お礼肥)を施す
二番花、三番花を咲かせるために、鉢植えの株は表土の上に、庭植えは株元から20〜50cm程度離した付近(大きく育った株ほど離します)に、有機質固形肥料などを規定量施します(施肥量は肥料ごとに異なり、また鉢の大きさによっても変わるのでパッケージを確認すること)。
■『NHK趣味の園芸』2018年5月号より

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