バラとクレマチスに会いに行こう!

アーチとフェンスに配置された白いバラ‘アイスバーグ’とクレマチス‘ロコ−コラ’や‘白万重’などの白花クレマチスたち。同色1色で織りなすさまも園内の見どころの一つ。撮影:田中雅也 撮影協力;クレマチスの丘
『NHK趣味の園芸』2018年5月号の特集は「バラとクレマチス」です。華麗なバラ、清冽なクレマチス。それぞれ単独でも主役級たちですが、一緒に咲き誇る姿は格別なものがあります。さぁ、会いに行きましょう。

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特集内「華やか! お手入れ簡単のクレマチス」講師の阿部さくらさんがガーデナーを務める静岡県のクレマチスの丘。四季折々にさまざまな品種がリレーをしながら開花するクレマチスですが、年間を通じて5月から6月にかけて最盛期を迎えます。特に見どころとなるのが、園内を彩るバラとの競演です。その魅力を庭づくりのプロ、杉井志織さんは、
「バラとクレマチスの組み合わせは、花形と花色の合わせ方で、いかようにも庭を演出できる醍醐味にあると思います」と語ります。
「花弁の豊かさが魅力のバラに対して、線の細い、繊細な花弁が魅力のクレマチス。クレマチスの平面的な花形はバラの立体的な花形とは変化を感じるものです。例えば白色など同じ花色であっても、両者の変化を楽しめるはず。ベル形のクレマチスなら、ぼってりとしたバラの間からイヤリングが下がっているような愛らしさを感じさせます。また、クレマチスがもつ花形の多彩なバリエーションも、バラの景色を豊かにしてくれる魅力の一つでしょう。
バラが一重咲きで、一面を覆いつくすほどの面積で咲き乱れても、クレマチスの花形の変化があれば、単調にならず、平面的にもならず、花形の違いで、自然の景色を切り取ったような雰囲気を楽しむことができます。
もう一つの魅力は、色の取り合わせです。バラにはないブルーの色素をもつクレマチスは、ブルーを中心に明るい青みがかった紫から、赤みがかった濃い紫までの色相をもちます。
シャープな印象や、ガーリーなロマンティックな印象など、バラとクレマチスだけの組み合わせでも、効果的に表現できるのが魅力です。
バラとクレマチスの開花を見に行けば、その楽しさがわかるはず。うまく庭をまとめるヒントになると思います」
■『NHK趣味の園芸』2018年5月号より

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