小さなブロッコリーがたくさん獲れる! 人気の茎ブロッコリー

側花蕾の茎のつけ根から手で折り取るか、ハサミで切り取る。花が開き始めると口当たりが悪く、味も落ちるので、早めに収穫する。撮影:渡辺七奈
小さなブロッコリーがたくさん収穫できる茎ブロッコリー。長い茎も柔らかく、アスパラガスのような甘みがあります。お弁当の彩りにも最適です。プランター栽培のコツを、園芸家の深町貴子(ふかまち・たかこ)さんに教えてもらいました。

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■水やりの加減を成長に合わせて切り替える

一般的なブロッコリーは、主茎(しゅけい/株の中心の茎)の頂点につく花蕾(からい/頂花蕾〈ちょうからい※1〉)を収穫しますが、茎ブロッコリーは、葉のつけ根から伸びるわき芽(側花蕾〈そっからい※1〉)を収穫します。長い茎にもアスパラガスのような甘みと、シャキシャキとした歯ごたえがあり、人気野菜の一つです。
茎ブロッコリーを長くたくさん収穫するコツは、水やりと追肥のタイミング。根が細く過湿に弱いため、特に生育初期は水のやりすぎに注意して、乾かし気味に育てます。株が小さい間に水をやりすぎると、根の伸びが悪くなり、ヒョロヒョロとした弱い株になってしまいます。
生育後半に頂花蕾を摘心(てきしん※2)し、わき芽が旺盛に伸び出したら、水やりを「たっぷり」に切り替えます。そのころには気温が上がり、土の乾きも早くなるので、水切れに注意して管理しましょう。
花蕾ができ始めたら、肥料切れさせないことも大切です。定期的に追肥をすると、わき芽が次々に出て、収穫量を増やすことができます。
※1 主茎の頂点につく蕾(つぼみ)の集合体(花蕾)を頂花蕾、わき芽が伸びた先につく花蕾を側花蕾という。ブロッコリーには、頂花蕾を収穫する品種と、主に側花蕾を茎ごと収穫する品種がある。茎ブロッコリーは、側花蕾を収穫するタイプ。
※2 頂点の芽を摘み取って、株の伸長を止めること。茎ブロッコリーでは、頂花蕾を早めに摘心して、養分を側花蕾の成長に回す。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2018年3月号より

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