コーデックス、エケベリア、サボテン – 専門家厳選の多肉・サボテン番付

オペルクリカリア・パキプス 撮影:桜野良充
老若男女&ワールドワイドに、空前の大ブームとなっている多肉植物。多肉愛あふれる3人の専門家に、ジャンル別で番付をしてもらいました。本稿では、コーデックスの人気番付、エケベリアの育てやすさ番付、サボテンの希少番付からそれぞれ「横綱」と太鼓判を押された種を紹介します。

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■靍岡秀明さんが選ぶ コーデックス 人気番付

オペルクリカリア・パキプス
ワイルド&キュートな幹肌
趣味家のなかでも憧れとして君臨するコーデックスの王様的存在。コーデックス特有のぽってりと丸みを帯びた胴体、特に真ん丸に近い迫力のある株姿のものが人気。ゴツゴツとしたこぶ状になる樹皮はワイルドな印象を与える一方で、繊細でつややかな葉が連なる様子はかわいらしくもあります。葉は秋には紅葉し、落葉するので情緒も感じられます。
希少さと価格、人気は比例
近年では自生地の個体数が激減。ワシントン条約附属書IIの対象種。日本で育てられた充実した株は、非常に高価になることも。現地のナーセリーから送られてくる輸入株は、移動を嫌うのか活着率が悪く、生き残るのは2〜3割なのも高価になる原因の一つ。
手に入れたら一生もの
オペルクリカリアという属は、いったん活着してしまえば非常に強い植物です。生育は非常にゆっくりで10年、20年、30年と年数を重ねるごとに味が出るので、手に入れたら一生ものとして育てたい種です。盆栽のように剪定しだいで枝ぶりを自分の好きなように仕立てられるのも魅力の一つです。

■長田 研さんが選ぶ エケベリア 育てやすさ番付

 
七福神(七福神)
 
季節ごとの豊かな表情
エケベリア特有の整ったロゼットの葉は淡いブルーグリーンで、冬は葉の先が淡くオレンジ色に紅葉します。毎年、春から夏にかけて、葉の間から細い茎が15cmほど伸び、オレンジ色から黄色のグラデーションが美しい花を咲かせます。年間を通じてエレガントな株姿と縁起のよい名前に加え、抜群の育てやすさで人気。
歴史ある園芸品種です
七福神は19世紀ごろからあるといわれているとても古い品種。姿が美しいうえに、特段に丈夫な点が、長い間園芸家たちによって受け継がれてきた理由でしょう。多肉植物は古い記録が少ないので、育てながら由来や経緯を考察するのもおもしろいでしょう。
屋外でもへっちゃらの強さ
日本の気候とも非常に相性がよく、寒さや暑さにも強いので戸外での栽培にも向いています。強い霜を避けて冬越しできるような条件が整っている場所なら、庭植えで勝手にふえていくことがあります。育てるのが簡単で、幹立ちしにくいので手入れが楽で、植物にあまり手をかけられない人にこそおススメです。

■山城智洋さんが選ぶ サボテン 希少番付

 
黒王丸(こくおうまる)
 
白肌に極太黒とげがクール
白色の球体に漆黒の太いとげという風貌はかっこいいという言葉がよく似合います。存在感のある唯一無二のサボテンだと思います。ほかの球型サボテンと比べても成長は遅く、日光によく当てないと球体が白くならない、間のびしやすい、太く強いとげになりにくいといった性質なのに日焼けしやすいなど、美しい株に育てるのが非常に難しい種です。そういった生育の難しさからも、球体が丸々として(群生球であればバランスがとれている)、肌色が白く、とげは濃い黒色をした黒王丸は、めったに見ることができず、非常に貴重です。
見た目とは裏腹な繊細さ
原産地の南米から輸送中に球体自体が傷んでしまうことが多く、また、無事輸入できたとしても発根管理中にも株が傷んでしまうことがあるため、とても高価になってしまっています。
産地ごとにとげまで個性豊か
単体で大きく育つものや群生しやすい個体、扁平や真ん丸な球体を保つもの、縦にも伸びるもの、肌の白さやとげの太さ、黒色の濃さなど産地によって、特徴にいろいろな個体差があるのですが、そのなかで自分好みの一品を探し求める楽しさがあります。
※テキストではそれぞれ大関、関脇、小結まで紹介しています。併せてお楽しみください。
■『NHK趣味の園芸』2018年2月号より

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