かきのコンフィをリゾットに

かきのコンフィのリゾット。撮影:野口健志
冬になると食べたくなるものの一つにかきがある、という坂田阿希子(さかた・あきこ)さん。コンフィにしたかきをリゾットにアレンジするのが最近のお気に入りだそうです。

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生がきはキューッと日本酒が飲みたくなるし、かきフライとハイボールなんて組み合わせも大好き。そろそろかきの旬も終わるなぁというころ、私がちょっと慌ててつくるものが「かきのコンフィ」です。まとめてつくって瓶に詰めておけば、1か月くらいはいろんなアレンジでかきが楽しめます。そのままワインに合わせても、刻んでオムレツにしたり、パスタにしても。かきのエキスたっぷりで、それはそれはおいしくなります。
かきのコンフィのアレンジでいちばんおすすめなのが「かきのコンフィのリゾット」。かきのうまみがすべてご飯粒にからんで、余すことなく堪能できます。
かきには「生食用」というのと「加熱用」というのがありますが、コンフィには加熱用を使います。これって鮮度に関係なく、加熱するほうがおいしくなるかきってこと。生で食べる以外は、加熱用かきを使うとふっくらと仕上がります。
コンフィといっても、お肉のコンフィと違って魚介のコンフィは加熱時間も本当に短いので、あっという間にでき上がりますよ。
まずは、かきをざるに入れて塩をふり、水を入れたボウルの中でふり洗いします。ヒダヒダの中に入っている砂や殻をきれいに取り除きましょう。そのあとはしっかりと水けを拭き取ります。厚手のお鍋にかき、にんにくとタイム、黒粒こしょう、塩を入れ、オリーブ油をヒタヒタになるくらいまで注ぎます。弱火にかけてゆっくりと温め、フツフツッとしてきたらさらにごく弱火に。そのまま15〜20分間加熱すればでき上がり。なるべく油が低温の状態で煮るのがポイントです。このときに出てくるかき色の煮汁がかきエキス。うまみたっぷりの調味料ですから、オイルと一緒に保存瓶に入れましょう。1回に使う分くらいの量を、小さめの瓶に分けて保存するのがおすすめです。
そして、今回ご紹介するリゾットのつくり方は、最近お気に入りのレシピ。最初にお米を、15〜20分間ゆでちゃうんです。あとは、かきのコンフィをフライパンでオイルごと温め、ゆで上がったお米とルッコラ、パルメザンチーズを合わせるだけ。お米をゆでることでいい感じのアルデンテがキープされます。日本のお米でつくっても、いや、この方法でつくるなら、むしろ日本のお米がおいしいかも! このコンフィ、春までかきを楽しみたくてつくるのに、いつもすぐなくなっちゃうんですけどね!
※詳しいつくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2018年2月号より

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