集英社と朝日新聞社主催の「本と新聞の大学」で初講義

 集英社と朝日新聞社が始めた教育プロジェクト「本と新聞の大学」が、3月12日に始まりました。この講座は、「『日本を代表する知識人』を講師に迎え、いま、世の中に必要とされる『知』を提供する」というもの。第1回は約50人の生徒を前に、モデレーターとして参加している政治学者・姜尚中さん(東京大学大学院情報学環教授)と一色清さん(アエラ編集長)の2人が「3.11」後の日本などについて話しをしました。

 姜さんは、「原発の問題で人々は視野狭窄に陥った。個人としてどう生きたらいいか、日本はどこへ行けばいいのかを皆さんと考えていきたい」と抱負を語りました。一色さんは当時、『報道ステーション』(テレビ朝日系)のコメンテーターとして震災を伝える側にいたことを話し、「日本は、科学技術への不信、資本主義への不信、民主主義への不信という3つの不信の中にいると思う」と述べました。

 今後はゲスト講師を招きながら、7月まで全10回の講義を行う予定。講師は、生物学者の福岡伸一さん、エコノミストの浜矩子さん、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授の加藤千洋さんら各界を代表する識者。

 次回の課題として本を読むように指示があるなど、大学の「ゼミ」のような雰囲気の本講座。混迷する時代を読むヒントが、隠されているのかもしれません。

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本と新聞の大学 

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