連載
続・鴇田崇の映画でいっぱいいっぱい!

『バンブルビー』ヘイリー・スタインフェルド インタビュー

映画『バンブルビー』は大ヒット公開中! 

全世界累計興収4,300億ドル超の大ヒットを続ける『トランスフォーマー』シリーズの最新作『バンブルビー』で、少女チャーリーを演じたヘイリー・スタインフェルドに来日インタビュー。従来の『トランスフォーマー』感はありながらも、どこかガーリーで単なるSFアクションに留まらない魅力が炸裂している本作について本人に直撃してみた。


●まず出演が決まった際、率直にいかがでしたか? 『トランスフォーマー』シリーズについて印象が変わったことはありますか?

決まった時は本当に興奮したわ。光栄にも感じた。今回の『バンブルビー』は、みんなが知っている大きなロボットがたくさん出てくる、いわゆる『トランスフォーマー』な作品ではなく、キャラクターに重点を置いた人間味ある映画なの。もちろん大好きなシリーズの要素はあるけれども、特に今回は親密な作品になったと思うわ。

●それまでのシリーズについては、何か思い出はありますか?

実際に今回の作品に参加することになる前に 全作品を観たけれど、兄がカーレーサーでメカニックでもあるので、モーター関係に詳しくて、トランスフォーマー的な世界にももちろん興味があったの。シリーズの一作目を兄と一緒に観たけれど、ふたりで一緒に観ていて楽しめた経験が少なかったなか、本当に楽しめて数少ない経験になったわ(笑)。

●演じたチャーリーが物語の中心にくることで、とてもガーリーなテイストが映画に出ていました。

若い18歳の女の子が中心の物語で、スーパーヒーローの映画ではないの。でも彼女は、スーパーヒーロー的な資質は持っている。そして彼女は世の中にコミットしていくの。チャーリーは自分で道を見出して行って、自分の能力を理解する。それが若い女性が共感できるポイントだと思うの。この映画は誰もが通る道などを描写している作品だと思うわ。

●今回は物語が80年代ということで、当時のティーンネージャーを演じる上で工夫したことなどは?

両親とたくさん会話をしたわ。それとトラヴィス・ナイト監督自身が80年代の映画やトランスフォーマーのファンだったから、アニメーションやおもちゃなど、いろいろなお話を聞いたわ。そういう監督がこの作品を率いているので、たくさんの情報を得ることができた。すべて監督がリアルに説明してくれたのよ。

●バンブルビーが可愛い萌えキャラで、新しい一面をある意味ではファンの人も観ると思いますが、いかがでしょうか?

映画を観る人は本当にいろいろなことを感じると思うけれど、バンブルビーがどこから来て、わたしたちがよく知っている、あのキャラクターになるのかが分かると思う。とても感情豊かなキャラクターよね。彼はペットのような側面があり、頼れる兄のような存在でもあり、時にはびっくりするような勇敢な側面もある。そういうキャラクターよ!

(取材・文:鴇田崇)

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『バンブルビー』
大ヒット公開中!

監督:トラビス・ナイト
出演:ヘイリー・スタインフェルド、ジョン・シナ、ホルヘ・レンデボルグ・Jr.、ジェイソン・ドラッカー、パメラ・アドロン
配給:東和ピクチャーズ

原題:Bumblebee
2018/アメリカ/114分
公式サイト:http://bumblebeemovie.jp
(C)2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved. HASBRO, TRANSFORMERS, and all related characters are trademarks of Hasbro. (C)2018 Hasbro. All Rights Reserved.

<STORY>
父親を亡くした哀しみから立ち直れない思春期の少女チャーリーは、18才の誕生日に、海沿いの小さな町の廃品置き場で、廃車寸前の黄色い車を見つける。自宅に乗って帰ったところ、その車が突如、変形《トランスフォーム》してしまう。驚くチャーリーを前に、逃げ惑う黄色の生命体。お互いに危害を加えないことを理解した瞬間、似たもの同士のふたりは急速に距離を縮める。チャーリーは記憶と声を失い"何か"に怯える黄色の生命体に「バンブルビー(黄色い蜂)」と名前をつけて、かくまうことに決める。ボロボロに傷ついたバンブルビーと、心に傷を抱えたチャーリー。思いがけない友情が芽生えるのだが、しかし、予測不能の事態に巻き込まれていくのだった-(公式サイトより)

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鴇田崇(ときた・たかし)

1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在はフリー。年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、雑談のような語り口で相手のホンネを引き出すスタイルは、一部の関係者に定評がある。史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。

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