離島で"おすすめドリンク"を飲んだら待っていた恐怖『デス・オブ・ミー』

　ここ最近、新型コロナウイルス感染拡大の影響により海外旅行に行けず、フラストレーションが溜まっている人は少なくないはず。そんな時は、「旅」がテーマの映画が見たくなるもの。『食べて、祈って、恋をして』など気分を上げてくれるジャンルが人気ですが、もしホラー映画がお好みであれば、『デス・オブ・ミー』はいかがでしょう。タイの離島に観光で訪れたアメリカの夫婦が体験した恐怖物語を描いています。

　タイの離島を訪れた夫婦は、ひどい二日酔いで目が覚めます。妻クリスティンは何故か泥だらけで、夫ニールの手の爪には血が......。そんな2人はパスポートもなくしており、ニールが撮影していた昨夜のビデオを見て、手がかりを探すことに。そこには、クリスティンがとあるバーで店員におすすめされたドリンクを飲み、ペンダントをプレゼントされる姿が収められていました。ニールもそのドリンクを飲んだのですが、その後クリスティンの具合が悪くなったことから2人はその場を立ち去ります。その後、カメラに写っていたのは、なんとニールがクリスティンの首を絞めて殺害し、穴を掘ってそこに埋めるという衝撃映像で......。

　映像の中で殺されたはずのクリスティンは生きており、ニールも映像をみて大混乱。その後クリスティンの体調に異変が起きたことから、次の空港に向かうボートがくるまでの間、借りていたAirbnbで休みながらも、紛失したパスポートを探すことに。夫に首を絞められたという映像でショックを受けたクリスティンは、ニールを避けるも、2人は協力してなんとか帰る方法を探します。一方、島民たちは、伝統的なのか？ただ不気味なのか？不思議な雰囲気を醸し出しているお祭りの準備。そんな中クリスティンの身に不可解な現象が起き始めます。

　本作は完全にタイのロケのみで撮影された映画。怖い映像に混じって、タイの美しい緑も見ることができます。島民がなんだかおかしい......。その真実を知ったときに鳥肌が止まりません。ちなみにニールを演じているのは、『マイティ・ソー』などで知られるクリス・ヘムズワースの兄、ルーク・ヘムズワース。監督は、『ソウ』シリーズをアップデート＆リセットした最新作『スパイラル：ソウ オールリセット』でメガホンをとったダーレン・リン・バウスマンです。『ソウ』っぽいグロテスクシーンがちょこちょこ盛り込まれてるのに、納得しました（笑）。本作を見て、知らない観光地で勧められたドリンクは安易に飲まない方がいいなと改めて心に刻みました。

（文／トキエス）