もやもやレビュー

いろんな勘違いが紐解かれる。『13日の金曜日』

13日の金曜日 [Blu-ray]
『13日の金曜日 [Blu-ray]』
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 これまで10以上のシリーズ作品を生み出した人気ホラー映画『13日の金曜日』。「仮面を被ったジェイソンが、チェーンソー片手に追いかけてきて、容赦無く若者を襲う」そんなイメージが定着している同シリーズですが、1980年に公開された第1作目を観て、色々勘違いしていたことに気付かされました。

 1957年、13日の金曜日。クリスタルレイクのキャンプ場にて、一人の少年が溺れてしまう事件が発生。それからというもの、同所では数年に渡り奇妙な事件が多発し、さらには若いカップルが殺されてしまう残虐な事件まで起きてしまうのです。そのことがきっかけで、キャンプ場は閉鎖に追い込まれますが、ときは流れ、1980年。キャンプ場が再開し、数人の指導員たちがクリスタルレイクに集まります。惨劇は再び起こり、一人、また一人と若者たちは殺害されていくのでした。

 「いつジェイソンが出てくるんだろう」と待ち構えながら本作を鑑賞していたのですが、実はジェイソンが出てくるシーンは、ほぼ無いに等しいのです。アングルも犯人目線が多く、誰が殺人鬼なのか最後までわかりません。「どうせ、ジェイソンが殺人鬼なんだろう」なんて思って観ていると、度肝を抜かれてしまうこと間違いなし。そう、記念すべきシリーズ第一弾の犯人は、意外な人物なんです! エンドロールの頃にはシリーズをいちから全部見直したくなること間違いありません。私も徹夜覚悟でシリーズを鑑賞中です。また、本作は一作目ということもあり、酷い殺し方されている人はまだあまり登場していないので、スプラッター初心者の方にもオススメ。

 ちなみに被害者の若者の中に、若かりし頃のケヴィン・ベーコンがいます。私は、全く気づきませんでした! 面影があまり無いので、ベーコン探しも案外楽しいかも。

(文/トキエス)

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