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プロレス×映画

新人大量発掘! しかし生き残るのは濃厚脇役達な『ポリスアカデミー』

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 学校を舞台にした映画が多数ある中、警察学校を題材にした映画といえば、30代半ば以降の方ならテーマ曲をそらで口ずさめるであろう『ポリスアカデミー』(1984年)! 新任市長の思いつきで採用基準が撤廃され、キワモノ志願者が大量"発掘"されてしまった警察学校でのドタバタ劇。古き良き80年代のアメリカ映画を代表するコメディ・シリーズの1作目で、2012年現在、全7作が公開されています。

 実はWWEにも、『ポリアカ』のような新人の発掘・育成を旨とした「タフ・イナフ」という企画があります。WWEスーパースターを目指す参加者たちが、寮で集団生活をしながらゲームや鬼教官による特訓を受けるという、いわゆるコンテスト型リアリティショー。(シーズン毎に異なるが)講師陣とファンからの最終投票で勝った者が、正式契約できるというもの。

 しかしこれまで5回の開催で輩出された優勝者は、揃って数年で退団。対して、元WWE王者のザ・ミズや、今をときめく"おかわり怪物"ライバック(スキップ・シェフィールド)、看板番組「SmackDown」の実況アナを務めるジョシュ・マシューズなど、非優勝者の方がWWEに定着しています。

 主役より脇役の方が生き残る。そんな「タフ・ナイフ」の法則と重なるのが、『ポリアカ』シリーズの脇役たちの息の長さ。主役のマホーニーが4作目を最後に降板してしまうのに対し、脇役たちはシリーズ後半でも活躍し続けているのです。

 たとえば、ジョーンズの声帯模写はシリーズを代表するものになっているし、猫なで声からの罵詈雑言で毎回周囲をビビらせるフックスや、タックルベリーの何かと過剰な反応とそこから起こる連鎖現象も定番化。巨乳のキャラハン警部はお色気担当とポリアカ軍団まとめ役として定着し、、ハリス警部&腰巾着プロクターの絵に描いたような"ヨゴレ"っぷりは、シリーズに欠かせない要素に。キャストだけでなくハリス達が何故か迷い込む"秘密の園"「ブルー・オイスター」など、『ポリアカ』シリーズならではの超ベタな笑いとお約束ネタは今観ても強烈。さらに単なる脇役で登場したキャラが後続作で警官になってしまうという芋づる式キャスティングも面白い『ポリアカ』シリーズ。まずはシリーズの核となる1~4作目を通して観るのがオススメです。

(文/シングウヤスアキ)

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シングウヤスアキ

会長本人が試合までしちゃうという、本気でバカをやるWWEに魅せられて早十数年。現在「J SPORTS WWE NAVI」ブログ記事を担当中。映画はB級が好物。心の名作はチャック・ノリスの『デルタ・フォース』!

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