インタビュー

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杉村がフラれた神社で、恋みくじを引く。

〜ロケ地探訪『耳をすませば』

 初詣がまだの人!は、もうあまりいないかも知れませんが。今年の恋の動向を占いに、『耳をすませば』に出てきた神社に行ってみてはいかがでしょうか。テンションの高いおみくじが引けます。

 ほとんどの人が知っていると思いますが、『耳すま』のモデルになった街は、京王線の聖蹟桜ヶ丘。駅のホームでは、電車の接近音に『カントリー・ロード』が使われていたり(ファンへのおもてなしとして2012年から採用)、主なモデル地がある西口を出るとすぐ「モデル地案内マップ」の看板があったり、かなりファンに優しい仕様。公開から20年近く経っても、愛され続けている証拠です。

 さて、お目当ての神社は、劇中で杉村が雫に告白するも、その場で即フラれた場所。聖蹟桜ヶ丘駅西口の駅前の通りを進み、川を越えて、映画でも印象的だった曲がりくねった坂道(いろは坂)をのぼった先にあります。

 神社の名前は「金比羅宮」。で、おみくじがこちら!

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 1回100円、自動販売機で引きます。

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大吉でした。ありがとうございました。

 テンション......。
 さらに、運気が上がる持ち物として「風雅な防寒具」とありましたが、その文字にはこんなルビが振られていました。「ブランドもののマフラーなど」。
 本気と書いてマジと読む、泡姫と書いてアリエルと読む。そんな精神も受け継がれたエンターテイメントなおみくじでした。いいと思います!
注)江戸時代からある歴史ある神社です!

 この先には、映画では地球屋があったロータリーがあります。地球屋は存在しませんが、ロータリーの奥には「ノア」という洋菓子店があるので、ぜひ立ち寄ってみてください。

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40年近く前からあるというレトロな店構えに似た、ちょっと懐かしい味わいのケーキがたくさん並んでいます。

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店内は『耳すま』一色。BGMはもちろん『カントリー・ロード』で、バロンとその恋人ルイーゼの置き物も飾られています。また、お話し好きの店主がモデル地のことを教えてくれたりも。

空を飛ぶシーンや、2人で朝焼けを眺めるラストシーンなど、高い場所からの美しい風景が印象的だった『耳すま』。実際に聖蹟桜ヶ丘の街を歩くと、そこかしこに階段や坂があり、とても眺めのいい高台の街であることがわかります。空を飛ぶシーンが多いジブリ映画が、この街をモデルにしたのも納得です。ちなみに製作中は、街のあちこちでスケッチをとる近藤監督の姿が目撃されていたそうです。

(文/根本美保子)

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