ドライバーもアイアンもスイングは同じ

撮影:高木昭彦
「ドライバーショットになるとスイングが別人になってしまう」というアマチュアゴルファーを見かけます。しかしスイングは、全ショット同じです。ドライバーだからといって、特別なスイングをする必要はありません。ティアップできるドライバーショットは意外と簡単なんです。ドライバーのスイングのポイントはフィニッシュ。ピタリと2秒、フィニッシュで止めることができれば美しい俺流の完成です。ツアープロコーチの谷 将貴(たに・まさき)さんに、ドライバーショットのコツを教えてもらいました。

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ゴルフスイングは、パター以外すべてのクラブにおいて同じです。ひとつのスイングが完成すれば、すべてのクラブが上達します。ただしクラブの特性により、若干異なるポイントはあり、それがわかっていないとミスショットにつながります。
そのひとつがインパクト点。ドライバーではスイング軌道の最下点を過ぎ、アッパー軌道に変わった地点でボールを捉えます。そのために、ボール位置をアイアンよりも飛球方向に移動した左足カカト線延長上にセットします。
ただしアッパー軌道といっても、ヘッドは急激に上昇しません。ドライバーは長さが45インチ前後あり、スイングの弧は大きく、インパクト前後の軌道はなだらかに上昇しボールを捉えます。弧が大きいドライバーこそ、直線的に振るスイングを心がけましょう。インパクトが線(ゾーン)になり、ボールを正確に捉えられます。
次にライ角です。ドライバーはクラブの中で最もフラットな構えになりますので、スイングプレーンもフラットになります。しかし意識してフラットに振る必要はありません。ライ角通りに構え、シャフトプレーンに乗せる意識を持つだけでOKです。
違いはこれだけ。にもかかわらず、ドライバーショットになるとスイングが別物になってしまう方が多く、「長いから難しい」「曲がるから難しい」と苦手意識を抱きますが、それは精神的な側面が大きいのです。

■考え方を変えればドライバーは最も簡単なクラブ

「ドライバーは最も好条件で打てるクラブ」ということを理解しましょう。
ティグラウンドは、傾斜のない平坦な場所です。しかも自分の好きな場所(ティマークから後方2クラブレングス以内)にティアップできます。ティアップは直置きのボールに比べ、断然ダフりにくくなります。狙う所も、ピンという“点”ではなく、フェアウェイという大きな“面”と考えます。
つまり、傾斜やライといったボールが曲がる要素がなく、縦の距離もあまり気にしなくていい、最も条件の整ったショットなのです。
■『NHK趣味どきっ! 今どきっ! ゴルフはシンプル&スタイリッシュ』より

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