合言葉は「攻撃的振り飛車」! 佐藤和俊六段の講座がスタート

佐藤和俊六段と、聞き手の室谷由紀女流二段 撮影:藤田浩司
『NHK 将棋講座』2017年10月号から、第66回NHK杯戦で準優勝を飾った佐藤和俊(さとう・かずとし)六段の講座「カズトシ流 主導権をにぎる振り飛車」がスタートしました。講座の狙いについて、佐藤六段にお話を聞きました。

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はじめまして、棋士の佐藤和俊です。10月から3月までの半年間「攻撃的振り飛車」を合言葉に、いろいろな振り飛車を紹介していきたいと思います。
今月のテーマは「後手番で緩急自在 三間飛車藤井システム」。
藤井システムは振り飛車の天敵・居飛車穴熊の退治を主眼に置いた戦法です。通常は四間飛車ですが、そこに「後手」と「三間飛車」をブレンドして新しい指し方を考えました。従来の藤井システムとどう違うのか? 後手三間飛車がどう生かされるのか? 思い入れのある戦法なので、ぜひ皆さんにも覚えてほしいと思います。

■藤井システムの概念を知り基本の攻めを身につけよう

課題図を見てください。これが「後手番における三間飛車藤井システム」の入り口ともいうべき局面です。ここから居飛車の出方次第で、急戦・持久戦などさまざまな形に変化していきます。

ポイントは飛車の位置。おっ! 三間飛車になっていますね。意味やメリットは2週目に詳しく解説しますが、そもそもなぜ、従来の四間飛車から三間飛車へとモデルチェンジしたのでしょうか?
それを理解するためには、藤井システムという戦法の概念を知っておく必要があります。テキストでは基本的な狙いや生まれてきた背景などを簡単に紹介したいと思います。
藤井システムの雰囲気をつかんだところで、攻め方へ入っていきます。居飛車穴熊を狙う相手に対して、どう指していくのか。まずは基本の攻め筋をしっかりと身につけましょう。
■『NHK将棋講座』2017年10月号より

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