ホクホク甘いかぼちゃはシンプルな食べ方で

かぼちゃ煮 撮影:吉田篤史
かぼちゃは、ビタミン類が豊富で栄養的に優れた野菜。甘みを生かし、シンプルな食べ方がおすすめです。料理家の飛田和緒(ひだ・かずを)さんが、ご自身もよくつくるというかぼちゃ料理を教えてくれました。

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かぼちゃには「冬至に食べると病気にならない」などのいわれがあり、体によい野菜といわれています。ですが、一つ疑問に思うのは、夏野菜なのになぜ冬至に食べるのか。野菜は新鮮なほど味もよく、栄養価も高いはずですが、かぼちゃは収穫したては甘みが弱く、口当たりが悪い。丸のまま、暗く涼しいところに置いて熟すのを待ちます。ですから冬至のころに切って食べるといい塩梅なのですね。
熟したかぼちゃはヘタの部分が枯れています。皮はハリがあってツヤのあるものがいいですね。カットしたものは傷みやすいので、種を除いて、ピッタリとラップをして冷蔵庫で保存します。
かぼちゃは丸ごと買ったらまず1/4コは煮物に。1/2はペーストをつくり、サラダやスープ、ソースにアレンジして食べます。残りはバター焼きや素揚げ、天ぷらに。子どもがまだ小さいころは、よく蒸したかぼちゃをつぶして、チーズやあんこと一緒に丸めておやつをつくったりもしました。

■かぼちゃだんご汁

だんごにするとツルンと口当たりがなめらかなせいか、夫も娘もよく食べてくれます。汁に合わせる具材はあるもので。ほかの夏野菜をたっぷりと入れてもいいですし、豚汁にしてもいい。具だくさんの汁物は夏場の食欲のないときにオススメです。材料の揚げ麩は、麩を素揚げしたもの。ほんのり油のうまみが加わり、これもまた夫や娘が好きなので、うちではよく汁の具として食べます。

 

■かぼちゃ煮

しょうゆと砂糖だけで甘辛く煮ます。かぼちゃの甘みによってはしょうゆだけでもいい。うっすらと味をつけるか、コックリと味をつけるかはそのときの気分や合わせるおかずによって変えています。かぼちゃから水けが出るので、煮汁はヒタヒタか、それよりもやや少なめに。そしてかぼちゃが柔らかくなったら、火を止めて冷ましながら、味を含めます。意外にあっという間に煮上がり、鍋の中をよく見ていないと煮くずれたり、焦がしたりしますので注意です。
※ つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2017年8月号より

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