料理のアクセントに! ルッコラ&セルバチコ

撮影:岡部留美
ピリッと辛くて、じんわり苦い。ルッコラとセルバチコはいつもの料理を大人の味に変える、ゴマ風味の香味野菜です。料理のアクセントにぴったりな2つのイタリア野菜に挑戦してみませんか? 恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに、栽培のポイントを教えてもらいました。

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地中海沿岸原産のルッコラとセルバチコ。ゴマに似た風味が口の中にふわっと広がるイタリア野菜で、ピザやパスタのトッピング、サラダのアクセントなど使い方も多彩。ビタミンCやE、カルシウムなどの栄養素を多く含むため、日常の食卓でも積極的に取り入れたい野菜です。
気温の低い1月からの栽培では、ポリマルチや防寒用シートを利用したトンネル栽培が有効です。トンネル内部の温度を上げることによって、発芽や生育に必要な温度(15〜20℃)を確保します。発芽後は、間引(まび)きと追肥(ついひ)を行い、草丈(くさたけ)15〜20cmから収穫をスタート。冬は生育がゆっくりですが、その分長く収穫できるので、とれたての葉を長期間味わうことができます。

■トンネル栽培で育てるルッコラ&セルバチコ 栽培のポイント

1 防寒用資材で寒さをしのぐ
厳寒期の栽培では、生育に必要な温度が確保できません。そのため、防寒用資材を使って地温を高め、発芽や生育を促します。今回は、ポリマルチや不織布(ふしょくふ)、トンネル用シートを利用。複数の資材を使うことで、保温効果がさらに高まります。
2 タネまき後にべたがけ
「べたがけ」とは、栽培する作物に、直接被覆(ひふく)資材をかけること。微細な繊維を絡み合わせた「不織布」は薄くて軽いので、べたがけに適した素材。使い方は、タネまき後の畝(うね)にかぶせるだけ。保温や保湿の効果が高まり、発芽や初期生育を促す効果があります。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2017年1月号より

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