食卓で育てる ハイドロカルチャー

左からフィカス・ミクロカルパ(ガジュマル)、サンセベリア・バクラリス、ポトス‘マーブル・クイーン’ 撮影:田中雅也
小さなスペースでも植物を飾りたい、最小限のサイズで草花を育てたい──。そんな人に贈る、連載「ミニマルグリーンライフ」。第7回は、土を使わずに育てるクリーンな栽培方法を、「三浦園芸」2代目の三浦基彰(みうら・もとあき)さんに教えてもらいました。

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■土を使わないハイドロカルチャー

ハイドロカルチャーとは、「ハイドロ=水」「カルチャー=耕作」、直訳すると「水耕栽培」のこと。「水耕栽培」と聞くと、器に水を張り育てる栽培方法を思い浮かべますが、一般に、ハイドロカルチャーというと、ハイドロコーンと呼ばれる1200℃程度で焼いた煉石を用いて栽培する、礫(れき)耕栽培のことを指します。ハイドロコーンは強固で劣化しにくいため、半永久的に再利用できるエコな栽培方法としても注目されています。
 

■食卓、キッチンで清潔に

オランダ発祥のこの栽培方法では、雑菌、カビなどの温床になりやすい用土を使わないために、清潔感があり、室内に飾る観葉植物との相性もばっちりです。土のついた植物を育てるには抵抗感のある、食卓やキッチンなどに置いても大丈夫。また、水が抜けるための鉢底穴も必要ないので、マグカップやグラスなど、器が自由に選べるのもうれしいポイントです。

■失敗しない水やりのコツ

ハイドロカルチャーでは、水を与えすぎたために、根腐れを起こしてしまうパターンが多いようです。保水性の高いハイドロコーンでは、水のある期間と、水のない期間にメリハリをつけて栽培することが大切。特に冬場は凍傷を防ぐため、水やりの頻度を半分にします。
■『NHK趣味の園芸』2016年10月号より

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