いつまでも園芸を楽しみたい──体にやさしい腰高プランター

ベジトラグ・シリーズ。通気性・排水性にも留意されたつくりになっている。写真のように、手前足元に鉢を置いてもいいし、スペースとして確保して車椅子に対応させてもいい。現在9タイプのラインナップがある。撮影協力 :タカショー
毎日の作業に欠かせない園芸グッズ。より長く、より楽しく園芸を趣味として続けるために、改めて園芸グッズについて考えてみました。

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園芸をいつまでも楽しんでいたい。園芸ファンであれば皆、そう思っていることでしょう。そこで最初に考えてみたいのは、体の負担が少なくてすむような、楽に作業ができる園芸グッズはないのか、ということです。
お話を伺ったのは株式会社タカショーのガーデナーズ営業部、北浦徹志さんです。タカショーでは、腰ぐらいの高さの植栽床(レイズドベッドともいわれる)を、ベジトラグ・シリーズという商品名で発売しています。高さがあるので作業のときにいちいちかがまなくてすみ、体への負担が少なくなっています。現代人の多くが腰痛で困っているという話もあり、とてもありがたいものだといえます。また用土の入る部分の壁面が斜めになっているので、高齢者や体の不自由な人が車椅子で作業するとしても、膝がぶつかりにくい構造になっています。
体にとてもやさしい植栽床ですが、じつは特にそのために開発されたものではないそうなのです。
「イギリスでは、このように高さのある植栽床で園芸をするという伝統がありました。土を深く入れられ、風通しがよく、虫も上がってきにくい、とても合理的なつくりのものです。これを弊社が日本に紹介した、というのがそもそもの始まりです。
日本ではまだ広く認知されているとはいえません。発売されてまだ4年ほどの若い商品です。ただ、ベジトラグの『高齢者や体の不自由な方にも使ってもらえる』という側面をきちんと押し出していけば、そういう方々にもっと園芸に触れてもらえると思っています」
タカショーでは、ベジトラグを導入している医療施設などに対して定期的にヒアリングを行って、今後の改良などに役立てています。
「3年くらいをめどに、医療施設などでもっと利用してもらえるような製品を開発していこうと思っています」
■『NHK趣味の園芸』2016年10月号より

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