バラの香りをかぐときに気をつけたいこと

体温で温めて香りを立たせる。気温が低いときは、両手で包み込むようにすると香りが立つ。撮影:桜野良充
華やかで気品あふれる香りは、バラの大きな魅力。特に、気温が下がり空気が冴える秋は、香りをいっそう楽しめる季節です。「いかにもバラ」というものから、フルーツやスパイスを思わせるものまで、バリエーションが広く奥深い点も楽しみの一つ。園芸研究家の村上敏(むらかみ・さとし)さんがバラの香りの楽しみ方をレクチャーします。

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バラの香りはとても繊細。よい状態の香りを思いきり楽しむためには、観賞に適した条件(時間、気象条件)をクリアすることが大切です。顔を近づけたとき花に息を吹きかけない、スマートな「香りのかぎ方」も覚えておきましょう。
秋のバラは香りがよいといわれます。バラの香り自体には春と比べて成分的な違いはないのですが、朝夕の気温が下がると香りが飛ばずに保たれるうえ、香りのピークを迎える時間(日の出から3時間後ぐらい)が遅くなり、それほど早起きをしなくても、よい香りに出会える確率が高くなるのです。逆に、春と違って、早朝など気温が低すぎると香りません。
特に香りがよいのは、10月中旬なら朝9〜10時ごろ。天気は薄曇りぐらいが、気温が上がりすぎず、香りが飛ばないのでベストです。バラ園に出かけるのもよし、自宅で楽しむのもよし、この時期ならではの豊かな香りを、存分に楽しみましょう。
バラへの移り香を防ぐため、花の近くでは、息を吹きかけないよう呼吸をするのが基本。特に、自分の体に香水やタバコなどの強い匂いがついていると、バラに移ってしまうことがあるので気をつけましょう。
■『NHK趣味の園芸』2016年10月号より

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