焼酎の「甲類」と「乙類」って何が違うの?

イラスト:伊野孝行
焼酎は原料となる素材の違いだけでなく、蒸留方法や麹(こうじ)の違い、飲み方などによって多彩な味わいが楽しめるお酒です。焼酎は「甲類」「乙類」と分類されますが、その違いをご存じですか? 焼酎居酒屋の店主で、焼酎文化の普及にも力を入れている高橋研(たかはし・けん)さんに、それぞれに適した飲み方も併せて教えてもらいました。

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■「甲類」と「乙類」って、何が違うの?

焼酎は主に、「甲類焼酎」と「乙類焼酎」、甲類焼酎に乙類焼酎を混ぜ合わせて香りや風味づけをした「混和焼酎」の3つに分類されます。
このうち乙類は旧式焼酎とも呼ばれる単式蒸留器を使用した古くからの伝統的な焼酎。一方、甲類は連続式蒸留器を使って造る焼酎で、新式焼酎とも呼ばれます。
ちなみにこの分類は優劣の意ではなく、あくまで製法上の呼称。甲乙の呼び方では等級のようで紛らわしいため、現在は、乙類焼酎のことを「原料の風味が生かされた焼酎」という意味で「本格焼酎・泡盛」と表記しています。
「本格焼酎・泡盛」は、原料となる芋や穀類などの豊かな風味や深い味わいと香りを存分に堪能できるのが魅力。「甲類焼酎」は、無色透明&無味無臭なので、酎ハイやカクテルなどのアレンジに向いています。
監修:小林昭夫(本格焼酎の情報誌『焼酎楽園』〈現在休刊中〉編集長)
■『NHKまる得マガジン 味も香りも百花繚乱! 焼酎を楽しむ』より

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